少年少女宝島冒険記〜孤島に眠る宝島を求めて〜 二章【のび太の宝島】

過去編 *(暴力、いじめ表現あり) ページ17

家に帰ると、また地獄のような生活になる。

帰ってきたら宿題もやらせて貰えずに掃除洗濯。モタモタしていたりすると…

母「ほんと役立たずね！！なんでそんなことも出来ないの！？」

『ごめんなさい…』

父「今日は酒買ってきたのか？」

『売ってくれませんでした…』

父「ふざけるな！！」

『ごめんなさい…っ…』

暴言を吐かれ、暴力を振るわれる。

小学校四年生になる頃には、身体中が痣や切傷でいっぱいになっていた。

顔にも少しだが傷が付けられるようになって、頬にはいつも大きめの絆創膏が着いていた。

その姿を見て、怪しいと思う人は何人もいる訳で。

男子A「お前また怪我したのか？だっせー」

女子A「近づかないで。いつも怪我しててお化けみたい」

…私だって好きで怪我してるわけじゃない。そう言ってやりたかった。

同じ学校に通ってる人達は、揃って私のことを「化け物！」と言って、男子からはからかわれた。

ゴミ箱の中身を私にかけたり、給食をわざと倒したりなど、過激ないじめも受けた。

舞斗「やめろよ！！」

男子A「ちぇっ…行こーぜ」

女子A「やだ、怖い…」

でも、舞斗くんだけは違った。

いつも私のことを守ってくれた。悪口を言っていたら否定して、いじめをしていたら止めてくれる。

落とされてダメになった給食も、舞斗くんが分けてくれた。申し訳なかったから、いつも遠慮してたけど。

私は、いじめっ子たちに逆らえなかった。いじめっ子たちは、お父さんやお母さんと姿が重なって怖いから。

学校の児童がいじめをしているという現況を前に、先生たちは何をしていたのか。見て見ぬふりだった。

元々先生たちも私のことはよく思っていなかった。毎日のように傷を作って。きっと問題児だと思われていたのだろう。

舞斗くんが先生に相談していたらしいけど、聞く耳を持たかった。

『…いつも、ごめんね…』

舞斗「いいよ。森ノ宮さんをいじめている人は許せないから」

なんていい人に出会えたのだろう。私は、舞斗くんがいなかったら自ら命を絶っていたと思う。

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