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「 なぁ、オレら、終わり にしようぜ。 」

彼との デート中、突然 別れ話を 切り出された。

付き合って 約二年 以上は 経つ、同棲 している 彼。

急だったから、当然 頭の 中は 疑問で 埋め尽くされてる訳で。

え、なんで?なんで?

捨てられる?どうしよう?

私の 事、要らなくなっちゃった?

私の 事、嫌いになっちゃった?

やだ、やだ、好きなのに。

そんな 想いが 口から 次々と ついて出る。

『 なんで?私、貴方の 事、好き、なのに。愛してる。ねぇ、愛してる。如何して、捨てるの? 』

そんな 私を 彼は 呆れた様に 溜息を ()いて、言い放った。

「 あのさぁ、そういう 所。何回も 直してって 言ったよな ? 正直 お前、重い。 」

彼の 瞳と 目が 合った。

その 瞳は 冷え切っていて、言葉は 氷柱が 降ってくる様に 痛い。

其の 瞬間、もう 悟った。

嗚呼、彼とは もう戻れない、と。

私は、喉が 潰された様に、口を 開けなくなった。

其の後は、彼に 他に 好きな人が 出来た、とか、今 借りている 賃貸の マンションは 彼の 物 だ、とか、そんな 事を 言われた。

他にも 何か 言っていたのかも 知れないけど、私は 水の中に 居る様で、彼の 声が 遠く 聞こえた。

彼も もう 話す 事は 無くなった のか、一言も 話さない 私に 痺れを 効かせたのか、私を 置いて、何処か 遠くへ 行ってしまった。

彼の 姿が 見えず、太陽も 隠れようと 空を 赤く 燃やしていた。

私の 愛は、恋は、()の 空とは 真逆に、もう燃える事は 無いのだ。

如何しようも無くなって、如何でも善くなってきて。

潤んだ 瞳を 揺らしながら、街を 歩いた。

街灯や 月明かりが 私の 瞳に 刺さる。

擦れ違う 人々に、私を 見つける 人は 居なかった。

家には 帰りたくない。

帰る 家も 無いのだけれど。

何よりも、私の 存在を 誰も 望んでいない、という 事実が 苦しくて 辛くて しょうがなかった。

嗚呼、寒い。寒いよ。

漏れた 吐息が 白く 色付き、背景に 溶ける。

もう、十分 冬が 染み込んだ 世界。

クリスマス、如何しようかな。

彼の プレゼント 買う 為に いっぱい お金 貯めたんだけどなぁ。

ふらつく足 で、一歩 一歩 進んで往く。

辿り着いた 先は、踏切。

無自覚に、私が “ 死 ” を 望んでいる。

もう 善いや。如何でも善いや。

私は 生存本能の 狂い始める 自分 に、体も 心も 委ねた。


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かふかねこ。 - うさまるさん» コメントありがとうございます。ちょっと大人っぽめを意識しているので嬉しいです!(⸝⸝⸝´꒳`⸝⸝⸝) (4月21日 9時) (レス) @page13 id: a44144ac65 (このIDを非表示/違反報告)
うさまる - えっっっっっっっっっっっっろ(;゜∇゜) (4月19日 16時) (レス) @page13 id: 4c17b50875 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かふかねこ。 | 作成日時:2024年2月24日 20時

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