39 辛い人 ページ40
瀬名side
用事が出来たからレッスン休む。なるくんよろしく。
そんなメッセージをグループに送って、俺の足は商店街の喫茶店へと向かっている。
特に引き伸ばす理由もなかったし、こちらとしてはズルズル引きずるよりも、さっさと片付けたかった。
店内を窓から少し覗く。
あ、いる。
「いらっしゃいませ」
店員がそう声をかけると同時に、席へ案内しようとするが、それを断って、ヤツがいる席へ向かう。
「！お、お疲れ様です…！お呼び立てしてすみません」
1度立ち上がって律儀に挨拶をする、華陽A。
「ほんと…あの時普通に返してくれてれば、この時間もなくて済むのにさぁ」
「それは本当にすみません…！これ、衣装とウィッグです！あの時は本当にすみませんでした…！」
本当に申し訳なさそうに言うので、特に何も言い返さず、俺は一つだけため息をついて紙袋を受け取り、席に座るよう促した。
通りすがった店員に声をかけてコーヒーを頼む。華陽Aは不思議そうな顔をしてた。
俺は、少し彼女と話がしてみたかったのだ。
Aside
なぜ？
な、なんだろう、この時間は…瀬名さんは私に何を求めている？コーヒーしか啜ってないけど…いやまぁ、それは当たり前だけども…
私も目の前にあるカフェオレを口に含む。もう残り少ない。
「…ねぇ」
「！」
静かに、私に声をかけた。
「アンタにとって、月永レオってなに？」
その質問に、思わず固まる。ぐにゃぐにゃと、世界がねじ曲がっていく感覚に陥る。
「な、なんで……そんなことを聞くんですか？」
私はカフェオレに視線を向けて、震えながら逆に質問する。
次に瀬名さんから放たれた言葉は、私にとっては信じ難いものだった。
「…『騎士王』から、月永レオに戻りたいんだって」
ドクン、と心臓が大きく跳ねる。
声にならない感情が自分の中でぐるぐる回って気持ち悪い。
なんで今？何かした？もしかして、この前のあのライブのせい？
「っ…あ、ありえません。私は…レオさんを…！スバルをっ……」
「壊した元凶？」
私の脳内で浮かび上がった言葉が、瀬名さんの口から出てきた事に驚き、目を見開いて彼の顔を見た。
彼は……
どうしようもなく悲しそうで、それでいて悔しそうだった。
その瀬名さんの表情で、一度冷静になる。
そうだ、辛いのは私だけじゃないじゃないか。
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あずまこぐれ - 2年ほど前から愛読させて頂いている者です。この小説は、他の小説とは違う、心に響くものがあるんです。これからの更新は難しいものなのでしょうが、やっぱり見に来てしまいます。届いているかは分かりませんが、これからも度々見に来るので、更新、待ってます。 (2019年5月7日 18時) (
レス) id: af7df8004e (このIDを非表示/違反報告)
遊園地依存症 - めっちゃおもしろかったです！レオぴとスバル君の二人すごい好きだったんですごい嬉しいです！ (2018年1月29日 0時) (レス) id: f385502180 (このIDを非表示/違反報告)
辻本ロサンゼルス(プロフ) - プリンさん» スバル「ありがとうっ！そう言ってもらえて嬉しいよ〜！これからも応援よろしくね☆」レオ「わははっ！答えを聞く前に妄想してみろ！…な〜んてな！ユニット名は『Clarte』って書いて『クラルテ』って読むぞ☆」 (2017年12月19日 18時) (レス) id: 569f586e7a (このIDを非表示/違反報告)
プリン - とっても面白いです！こんな素晴らしい物語を作るなんて凄いです！尊敬します！！！あの、今更なんですがスバルとレオと夢主がいたユニットはなんて読むんですか？バカですみません！！！ (2017年12月18日 22時) (レス) id: e5258e5310 (このIDを非表示/違反報告)
辻本ロサンゼルス(プロフ) - ルルさん» スバル「泣かないで〜！俺は笑顔が好きだからさっ！」レオ「わはは！ロス(作者)、このコメントみて喜んでたぞ〜！これからも応援よろしくな！」 (2017年11月18日 14時) (レス) id: 569f586e7a (このIDを非表示/違反報告)
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