検索窓
今日:13 hit、昨日:2 hit、合計:78,451 hit

13 困惑 ページ14

『Clarté』……?スバル君は、『Clarté』という名のユニットだった……?ううん、ユニットなの……?



「え……『Clarté』って……解散したんじゃ……」



真君が綺麗な瞳に困惑の色を見せる。その手は震えていて、ちょっとでも押したら倒れてしまいそうな、弱々しい雰囲気を醸し出している。

それは、わかっているのに、私は、彼らと一緒の驚きや、切なさが理解出来ない。なぜなら……



「『Clarté』って、何?」



『Clarté』という、重要ワードを知らないから。

私がそう言うと、3人は、目を見開いてこちらを見る。



「あんず、『Clarté』知らないのか?」

「夢ノ咲学院に入るまで、アイドルとかにあんまり興味無かったから……」



私は乾いた笑いをみんなに向ける。すると、北斗君が真剣な顔つきで、



「だが、『Clarté』を知らないのはやばいぞ、あんず。時代に遅れている。」



と、笑いをこらえながら言ってくる。



「そんな中途半端に笑われるとより一層恥ずかしいんですけど!?真緒君も真君も普通に笑ってよ!ねぇ!後ろ向いてるけど笑ってるのわかってんだからね!?」



私はそんな長文を一息で言い切った。しかし、次の瞬間には、3人の笑いは収まっていた。



「いや、もういい」

「そだな」

「笑えって言われると逆に笑わなくなる法則だね!」

「なんなんだよぉ……!」



私は机に突っ伏した。ていうか、話が逸れすぎだ。



「で……『Clarté』って、なんなんですか……」



私はそう小声で言うと、北斗君の瞳から光が消えて、真っ直ぐに私を見る。



「じゃあ、今日は時間もあるし、少し昔話をするか」



そう言いながら、椅子に腰掛ける。それと同時に、真緒君と真君も、元々座っていた椅子に座った。



「これは、夢ノ咲学院の頂点に立っていた、神様達の物語だ」



放課後の、夕日が射し込む教室の窓の外から、夕焼けチャイムが流れ出した。

14 嘘→←12 どうして



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (98 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
185人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あずまこぐれ - 2年ほど前から愛読させて頂いている者です。この小説は、他の小説とは違う、心に響くものがあるんです。これからの更新は難しいものなのでしょうが、やっぱり見に来てしまいます。届いているかは分かりませんが、これからも度々見に来るので、更新、待ってます。 (2019年5月7日 18時) (レス) id: af7df8004e (このIDを非表示/違反報告)
遊園地依存症 - めっちゃおもしろかったです!レオぴとスバル君の二人すごい好きだったんですごい嬉しいです! (2018年1月29日 0時) (レス) id: f385502180 (このIDを非表示/違反報告)
辻本ロサンゼルス(プロフ) - プリンさん» スバル「ありがとうっ!そう言ってもらえて嬉しいよ〜!これからも応援よろしくね☆」レオ「わははっ!答えを聞く前に妄想してみろ!…な〜んてな!ユニット名は『Clarte』って書いて『クラルテ』って読むぞ☆」 (2017年12月19日 18時) (レス) id: 569f586e7a (このIDを非表示/違反報告)
プリン - とっても面白いです!こんな素晴らしい物語を作るなんて凄いです!尊敬します!!!あの、今更なんですがスバルとレオと夢主がいたユニットはなんて読むんですか?バカですみません!!! (2017年12月18日 22時) (レス) id: e5258e5310 (このIDを非表示/違反報告)
辻本ロサンゼルス(プロフ) - ルルさん» スバル「泣かないで〜!俺は笑顔が好きだからさっ!」レオ「わはは!ロス(作者)、このコメントみて喜んでたぞ〜!これからも応援よろしくな!」 (2017年11月18日 14時) (レス) id: 569f586e7a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:辻本ロサンゼルス | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2016年10月29日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。