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聞こえる咆哮は、どんどん大きくなっていく。
今にも崩れそうなこのアストラル・スピリタスから逃げたくても、ここからの脱出の仕方が分からない。

……飛び降りる?
エクシードたちや魔法で飛べる人はともかく、こんな高さから飛び降りたら大怪我必須でしょうね。





ル「来る時は確か…」


ヒス「鍵をかざして、魔力を……」





また、大きな咆哮が轟く。
誰もが一様に耳を塞いで顔を顰めた。





ル「これってもしかして、星霊王の…叫び!?」


ユキ「健在のようですね…いえ、むしろさらに激しく…」


ヒス「リベラム・ウェールスの阻止が……」


アル「間に合わなかったというのか……!」


ウェ「そんな…」


「その通りでございます」





その時、ほうと光が収束して時計の姿をした星霊が私たちの前に姿を現す。
ルーシィの契約している星霊、時計座のホロロギウム。





「ルーシィ様……」


ル「ホロロギウム!」


「このままでは星霊界が消えてしまいます……どうか」





ボロボロのホロロギウムを見れば、星霊界がさらに危険な状態になってしまった事は嫌でも分かった。
すると、ホロロギウムの扉部分が開き…そこから見覚えのある星霊界の服が出てきた。

確か、この服を着れば星霊界でも活動できるんだったかしら。





ル「助ける、必ず助けに行く!」


ユキ「私も行きます」


ヒス「私も」


アル「お待ちください、星霊界はこちらの世界と時の流れが違うはず」


ヒス「承知しています」


アル「そのような世界に、姫を行かせるわけにはいきません!戻れたとしても何年先になっているか……」


ヒス「覚悟はできています」





アルカディオスの言い分ももっともだ。
私たちが前に星霊界に行った時は…こちらの世界では3ヶ月が経っていた。

その時は私たちも驚いたし、戸惑った。
でも……隣にはいつだって仲間がいるから。





ナ「仲間が一緒だ、何とかなる。気にすんな」





そして、再び咆哮は響き渡る。





アル「あの声が……」


ヒス「聞こえているから行くのです」


アル「しかし……!」


ヒス「あの咆哮が聞こえている限り…私の償いは終わらないのです」





ここにいる誰も、ヒスイ姫のした事を罪だとは思っていないだろう。
過去のことだと、気にしない人の方が多いはず。

それでもヒスイ姫がまだ償いたいと言うのなら……それは、自分が納得いくまでやるべきだと思う。
自分で自分を許せた時、初めて罪は償うことが出来るのだから。

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マリイ - ユウカ・スズキの小説も書いて欲しいです ユウカ好きなのでラミアスケイルの (2022年7月28日 21時) (レス) id: 70be676ed1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2021年8月11日 19時

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