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オフィ「これで十二星座全て星霊王の元に戻った!」
ル「何を言っているの……?」
ヒス「まさか、これも全て星霊王の筋書き通りというの!?」
オフィ「星霊王ではない、この私の筋書きだ!
我が身を削ってもこの強制閉門を完遂せねばならなかった」
スゥ、と淡く光っていたお腹辺りの光が消えていく。
……つまり、あれは罠だったということ。
私たちはまんまと嵌められたわけね、ハッピーの言う通りあれはある意味毒だった。
オフィ「お前たちも、星霊たちも、リベラムという幻に踊らされていたにすぎない」
ウェ「自由って言ってた星霊たちの言葉は…言わされていただけだっていう事?」
シャ「自分たちの意思じゃ無かったんだわ」
ぐっと、握る拳が強くなる。
噛み締めた奥歯がギリッと音を立てた。
彼らは…被害者だったのだ。
それなのに、私たちは彼らのためと言いながら自分たちの事しか考えていなくて……
星霊界は、安全だと信じてやまなかったのに。
オフィ「天球儀からの赤い光……星座を通して星霊王に届いている。
これは最初から、星霊王に強大なエネルギーを集中させるための儀式……"リベラム・ウェールス"」
"リベラム・ウェールス"?
初めて聞くその言葉に、首を傾げる。
話の流れからして……その詳細が何であろうと、良いものではないのだろうと思うけれど。
オフィ「そう、そのために星霊どもを星に還さねばならなかった」
ヒス「……還す、とは」
オフィ「偉大なる星霊王は日蝕星霊になられた事で強大な力を発揮し…それ以上の更なる力を求められた。
黄道十二門の星霊はその力に恐れを成し、星霊界から逃げ出そうとしたのだ。僅か十二日間の自由…すなわち、命を得ることによってな。
私はこれを星霊王に新たな力を与えるための好機と捉え、此度の謀としたのだ」
………結局、全てはオフィウクスと星霊王の手の内だったってことね。
私たちも黄道十二門の星霊たちも、いいように扱われていただけってこと。
それに気づけなかったのが、悔やまれる。
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マリイ - ユウカ・スズキの小説も書いて欲しいです ユウカ好きなのでラミアスケイルの (2022年7月28日 21時) (レス) id: 70be676ed1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2021年8月11日 19時