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ダ「……どうする?ユリカ」
『……。』
一瞬のうちにレオも天球儀も姿を消した。
だけどまだ……近くからレオの匂いがする。
決して遠くには行っていないはず。
『ともかく、探しましょう。
さすがにこのアストラル・スピリタスからは出ていないと思うから……』
その時、後方から大きな音がして振り返る。
するとそこにあった大きな山にヒビが入り始めていて……
まさか、とダイアと二人で顔を見合わせた。
ダ「崩れる!!?」
『いや……割れてる!?』
ピキピキと、亀裂は広がっていく。
そしてあろうことか……その山は破裂してしまった。
瓦礫が飛び散り、私は咄嗟に雪の盾を展開した。
まばらな大きさの瓦礫が盾に当たっては、大きな音を立てて地面に落ちていく。
それが繰り返され……ようやく平穏を取り戻した時には、雪の盾にはヒビが入っていた。
ダ「何が起きて……って、」
ナ「ユリカ!?」
ウェ「ユリカさん!」
ハ「ダイアも!」
シャ「どうしてここに!?」
崩れた山の中から、ナツとウェンディ……そしてハッピーとシャルルが姿を現した。
ここが獅子宮の空間だとしたらナツたちはどこに行ったんだろう……って思ってたけど、そんなところにいたとは。
しかもウェンディとシャルルも。
『んー……まぁ、色々と訳があって』
ダ「私たちもよく理解してないんだよね」
ダイアと二人で顔を見合わせる。
砂漠で砂に飲み込まれてここまで落ちてきた……なんて、ナツに話したらあり得ないって笑われる気しかしない。
レオ「オフィウクス!!!」
聞こえた声にハッと上空を見上げる。
そこには天球儀を片手に抱えたレオが小高い山の上に立っていた。
レオ「お前の真の姿を見せてやれ!!!」
ウェ「真の姿?」
突然地面が揺れ、傾く体をなんとか支えた。
すると、レオの後方から巨大な蛇が現れる。
オフィウクス……へびつかい座のオフィウクスね。
確かユキノの契約している13番目の星霊だったはず。
ナ「管理人ってのはそういうことだったのか」
オフィ「そう、私はへびつかい座のオフィウクス。
蛇と一つになったこれこそが真の姿。
そしてこのアストラル・スピリタスという空間は……その全てが我が体。
お前たちは今まで、私の体の中で戦っていたのだ」
蛇の頭部にはブロンド髪の女の人。
オフィウクス、へびつかい座……隠された黄道十二門の星霊……。
……あれ、隠された…って。
オフィ「全て、私たちの思惑通りに……な」
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マリイ - ユウカ・スズキの小説も書いて欲しいです ユウカ好きなのでラミアスケイルの (2022年7月28日 21時) (レス) id: 70be676ed1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2021年8月11日 19時