少女の記憶、少女の運命番外編 2章【FAIRYTAIL】 (ページ1)

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story8.日蝕星霊ページ1

ここ最近フィオーレ各地で異常気象が起きている。

旱魃にみまわれたり、逆に太陽が出なくなったり。
気温の上昇、気温の低下。
砂漠に雪が降り積もってるなんて報告もあった。

その影響で、ギルドに入ってくる依頼が増えた。
そして私もまた…ダイアと共に依頼を受けにきていた。

ダ「うわ、豪雪地帯」

『ここは本当なら砂漠地帯なんだけどね…』

ダ「砂漠っていうより……雪原」

私たちは砂漠に降り積もる雪の原因を突き止めてほしい。って依頼に来たの。
原因がわからない場合はこの雪を止めてほしいって。

ギルドで雪の魔法を使う魔導士、っていったら私だから私のところに依頼が回ってきた…ってわけ。

ダ「最近多いよね、異常気象」

『うーん…マグノリアもずっと雨だしね。
何かの前触れ…とかじゃなきゃ良いんだけど』

フィオーレ各地で、ってとこが気になる。
こんな広範囲で異常気象が起きるなんて……どう考えても普通じゃない。

不安は、拭えなかった。

『まぁ、原因解明……って言っても自然現象なんて専門分野じゃないしわからないのよね』

ダ「確かに」

『って事で、』

私は手を空に向かってかざす。
冷たい雪が、私の手のひらに降ってきた。

『雪の形質を水蒸気に変化』

大きな魔法陣が展開され、雪が消えていく。
空から降る雪も、魔法陣を通って見えなくなっていった。

ダ「さすがユリカ！」

『雪を操るのは私の得意分野だから』

降り積もった雪が消え、砂漠が姿を現す。

雪が止んだとはいえ……
そこにいつも通りの眩しい太陽はなく、空は黒く厚い雲に覆われていた。