検索窓
今日:5 hit、昨日:22 hit、合計:13,974 hit

story7 ページ8

「!」


『…どうしたの?グレイ』


「イヤ…ちょっと寒気が」





隣にいたグレイが突然肩を震わせ、目を丸くする。
グレイが寒さを感じるなんて、珍しいわね。





「氷の魔導士のくせに…」


「服を着ねーからだ」


「あ!いつの間に!!」





このやりとりもお馴染みね。
なんて笑いながらスープを口に含む。

それにしても服、どこで落としてきたのかしら。
街中で戦ってそのまま?
全く、グレイの服代は馬鹿にならないわね。





「この国はフィオーレに比べて標高が高い。
気温も少し低いのだろう」


「そういえば空気もおいしいです」


「ステラ王国って星々の国って言われるほど星がキレイで有名なのよね」


「へぇー」





星…かぁ。
思わず空を見上げてみるけど、今日は生憎の曇り空。これじゃあ星が綺麗かもわからないわね。





「ウソツキ」


「曇ってるんじゃしょーがないでしょ。
星霊魔導士としてはステラの輝く星空を一度は見たかったな〜」





その時、森の中で何かが動く音。
微かに感じる魔力……動物じゃない、おそらく人。





「シッ」


「誰か来ます」


「追手か」


「どうやってここを?」


「全員、戦闘準備」





次の瞬間、上空から攻撃が降ってくる。





「私の美脚…味わいなさい!!」





敵から繰り出される衝撃波をかわし、エルザは蹴りを換装した剣で受け止める。





「さあ、仕事だ。フランソワ、キャトリン」


「熱!?」





また新手。
敵の人形から繰り出される熱は、次々に私たちへと襲いかかる。





『水竜の…』


「おっそ」


『ぐっ、』





背後から……!

早すぎる、こういう時は目で追ってはダメ。
音、そして匂いで追わなきゃ……





「フランソワいいぞ、キャトリンも素敵だ」


『熱いわね…雪造形……!』





魔法を放とうとしたその時、ザッシュが竜の涙(ドラゴンクライ)を手に持つのが見えた。

……まずい、杖が奴の手に。

そして、次に見えた光景に……
私は魔法を放つのをやめ、咄嗟に地面を蹴った。





「ナツ!!!」


『っ、何してんのよナツ』





ルーシィに向かって振りかぶられたナツの拳を、
私は間一髪で受け止めた。





「ユリカ!大丈夫か!!?」


「私は平気、でもナツが…」





受け止めた拳から伝わってくる膨大な熱。
……ナツ、本気でルーシィを殴ろうとしたわね。

あのナツが本気でルーシィを殴ろうとするなんて……





『あ…』


「しまっ…」





背後から炎が迫る。
ナツの方に気を取られた私たちには避ける術もなく、私たちは炎に飲み込まれた。

story8→←story6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
50人がお気に入り
設定タグ:グレイ , FAIRYTAIL , DRAGONCRY
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2021年7月30日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。