星と幻想【FAIRYTAIL】 (ページ16)

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「ステラニウムに蓄えられている魔力ってどのくらいなんだろうね」

『うーん…ステラニウムがいつ出来たかによるわね』

なかなか眠れず、そのまま見張りの順番になってしまった私はダイアと共に星空を見上げていた。

……やっぱり、ステラの星空は綺麗ね。

「でもその魔力が放出されたら……」

『国が滅びるんでしょ？もう相当の魔力よね』

「魔力を消す魔法の持ち主でもいれば一発で解決なのにね〜…」

うーん、と2人で頭を抱える。

私たちは王様からの依頼で杖を取り返さなければならない。…だけどその結果、一国が滅びたなんてことになったら後味が悪すぎる。

何とか方法はないものかと考え込むけど、私もダイアもたいして良いアイデアは浮かばない。

「そもそも竜の涙(ドラゴンクライ)って何なんだろう」

『怒りや悲しみを吸収して蓄積した杖…だったかしら？ドラゴンの負の感情を蓄積した杖、とも言えるわね』

「……そんな杖の魔力が、本当にステラニウムの魔力を消してくれるのかな」

『……魔力を消せたとしても、ステラニウムの魔力だけを消すというのは難しいかもしれないわね』

……特定の魔力を消す、なんて制御が出来るとも思えないし、何が起きるかわからないわね。
だから、何としても明日の儀式は止めないと。

「ユリカ、ダイア」

『…グレイ。
どうしたの？目が覚めちゃった？』

「まー…そんなとこだ」

グレイが私の隣に腰を下ろすと、逆にダイアは立ち上がって人の姿に変身する。

「じゃあ私はもう寝ようかなぁ……。
あとは2人でごゆっくり〜」

「『！』」

ふふっ、と笑ったダイアはこちらに手を振る。
ダイアの気遣いに私たちは思わず顔を赤くして……

もう、そんな気を遣わなくて良いのに。