星と幻想【FAIRYTAIL】 (ページ14)

今日:5 hit、昨日:21 hit、合計:13,952 hit

story13 ページ14

「その暴走を防ぐために、竜の涙(ドラゴンクライ)の力が必要なのです」

……でも、それなら他の方法を模索したり、直接フィオーレに助けを求めたり…奪う以外にも方法はあったと思うけど。

なぜ、アニムス王はその方法を取らなかったのかしら。

「全ての輝きを消すと言われる竜の涙(ドラゴンクライ)の力を使い、明日の夕刻…街の北西にある神殿で、消灯の儀を行います」

「そんなことしたら、この国は…」

「たとえステラニウムが無くなろうと、国を救うにはこれしか方法が……
ですからあの杖をお返しすることは出来ないのです」

「しかしあの杖は、元々私たちの国のものだ」

『そうね、例え国を救うためとはいえ盗み出すというのは感心しないわ』

「……例えそうだとしても、私にはこの国を救える杖の力を信じるしか……」

「あの杖はそんなんじゃねぇ!!」

ステラ王国の考えを真っ向から否定するナツの言葉に、ソーニャは目を見開く。

「あれを握った時、ドラゴンの怒り…苦しみ…悲しみを感じた。あの杖の魔力は解放しちゃいけねぇモンだ」

「……この国が滅んでも良いと言うのですか!!」

「ぶっ壊してやるよ!!!」

ナツの力強い声が響き、ソーニャはハッと顔を上げる。

「この国のステラニウムは全部オレが壊してやる。
だから杖は返せ」

「っ…そんなこと、できるわけ……」

ソーニャはそのまま走り去って行ってしまった。
……何だか、迷っている様子だったわね。

「しっかし、大きく出たなステラニウムを全部壊すとか」

「文句あんのか!!?」

「でもステラニウムってものすごく硬いのよ？」

『ナツの力で壊せるかしらね』

「余裕だっての！」

………でも、そんな人の手で簡単に壊せるものだったらステラ王国も苦労しないわよね。