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「全てを支配した気になって、まともに話も出来ないなんてね 」
「消え失せろ、うじ共が」
「「 ── ッ!?」」
呆れたように呟いたAは徐々に魔力を高めて行く。そんな様子にナツにハッピーを抱っこして貰って、少し上空へと離れる。
そして余裕たっぷりに笑うブレインに、周りの岩をも巻き込んで容赦ない暴風が襲った。( 離れてて良かった…彼処に居たままだったら、バランス崩してた )
「な、何だ…この魔力は……」
「最初は遅れを取ったけど…私も伊達に妖精のS級魔導士の名を背負ってる訳じゃない」
髪はボサボサになり、共に吹き飛ばされた岩にもたれ掛かりながら驚愕の表情で呟くブレイン。此方からではAの表情は伺えないけど、冷静さは保っているようだった。
「す、すげえ…」
「オイラの毛が抜けちゃいそうなくらいな暴風だったよ…」
風で壊れた壁や抉れた地面を見ながら、驚いたように言葉を漏らすナツとハッピーに、Aですから!と自慢げに返した。
「成程な…少々驚いたが……噂に違わぬ実力」
「化け猫の宿より近いギルドはいくらでもある。態々、其処から狙うからには何か特別な目的が有るから」
「これから死ぬ者が知る必要は無かろう」
「あの魔法は……!!」
「
杖を翳したブレインに、ハッピーが声を上げる。あの魔法はジュラさんが岩鉄壁で防いでくれていなければ、どうなっていたか分からない程に強力な魔法だった。
「ファイアメイク・
「おおっ!!」
「かかったな」
「あ、後ろ!!」
「
火の造形魔法で盾を創り出したかと思えば何層にも重なっていて…正面から来たブレインの魔法を防ぐ。然し、背後はがら空きだった。
「! 風の障壁!?」
「無駄だ!!!常闇奇想曲は貫通性の魔法!そんな障壁ごと貫いてくれるわァ!!」
「今度は水で…!」
でも、分かっていたかのように背には風の障壁が作られて。凄まじい音を立てながら障壁を侵食して行く闇の魔法。然し、Aも盾を解除すると障壁の方へと意識を集中させ、更には水を操り、水圧で敵の魔法を空の方へと方向転換させた。
「ファイアメイク ── 」
そして造形魔法で、次々と色んなモノを創り出す。それ等はまるで意志を持ったかのように、次々とブレインへと直撃して行った。
「やったのか!?」
「! グレイ、ルーシィ!ジュラさんも!」
勝敗が決した時、聞こえて来た複数の足音。それは別ルートで上がって来たらしいグレイ達だった。
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ゆきっき(プロフ) - いつかヴェンディが真実を知る日をずっと楽しみに待ってます! (2022年8月4日 0時) (レス) @page46 id: e77387d96a (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - 続き待ってます (2021年6月11日 16時) (レス) id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しく思います。また近々続きの更新して下さると嬉しく思います。更新を楽しみに待ってます。 (2021年3月31日 6時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新して下さると嬉しいです。更新を楽しみに待ってます。 (2021年1月21日 21時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しいです。返信待ってます。 (2020年7月28日 18時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗葉 | 作成日時:2019年11月30日 19時