FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - 02 (ページ46)

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「 ── 仲間を思うその心。妖精の法律は術者が敵と認識した者にしか効果が無い。言っている意味が分かるよな？ラクサス」
「心の内側を魔法に見抜かれた…」
「魔法に嘘は付けないな、ラクサス。これがお前の〝本音〟という事だ」

フリードの言葉に明らかに動揺の色を見せたラクサス。その時、妙に納得した事が有った。何故、彼は〝妖精の尻尾〟に拘ったのか。

皆が恐れ戦くギルドを作るというのなら、妖精の尻尾で無くとも良いはず。それこそ…闇ギルドでは有るものの、自身の父親のように一から新たなギルドを建てれば良かったはず。( 妖精の尻尾を彼なりに強くしようと…？ギルドを守りたくて、 )

「違う…違う！！！オレの邪魔をする奴は全て敵だ！！！敵なんだ！！」
「もう辞めるんだ、ラクサス。マスターの所へ行ってやれ」
「ジジィも何かどうなっても良いんだよ！！俺は俺だ！！ジジィの孫なんかじゃねェ！！ラクサスだぁあああーーっ！！」

フリードが説得しようとするも、また雷を放電し始めたラクサス。そして叫ぶように雷を放つ。凄まじいパワーに地面も揺れて、思わず膝を着いた。

「皆、知ってる。思い上がるな、バカヤロウ。じっちゃんの孫がそんなに偉ェのか、そんなに違うのか。血の繋がり如きで吼えてんじゃねえ！！ギルドこそがオレ達の家族だろうが！！！」
「てめえに何が分かる……！！」
「何でも分かってなきゃ仲間じゃねェのか、知らねえから互いに手を伸ばすんだろォ！！ラクサス！！！」
「黙れぇぇぇぇっ！！！ナツゥゥアアアッ！！！」

私の横を素早く抜けて、激しくぶつかり合ったナツとラクサス。今のナツはまるで楽園の塔の時のようで。巻き込まれないように下がる。

「オレの前から消えろ、ナツーー！！！」
「お前はオレが止める！！ギルドは死んでも渡さねえ！！── オレ達の、帰る場所だから！！！」

ナツの拳がラクサスに届くより先に、ラクサスの拳がナツへと直撃する。後ろへと吹き飛ばされたナツは素早く起き上がると再び地を蹴った。

「この……死にぞこないがあっ！！！てめえごときがオレに勝てる訳……」
「ナツ…」
「ギルドはお前のモンじゃねえ……よ～く考えろ、ラクサス……」
「黙れェ！！！ザコがオレに説教たァ、100年早ェよ！！！アァ？」

連続で繰り出される攻撃に為す術もなく、喰らい続けるナツ。息を荒くして、血を吐いてでも起き上がろうもする彼に思わず息を呑む。

「まだ…立つのか…」
「もう、やめて……ナツ…死んじゃう……」
「ガキがぁ～……跡形もなく、消してやるァ！！！」

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