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「生体リンク?」
「街に浮かんでるの見たでしょう。神鳴殿、あれが街に落ちれば唯じゃ済まない。かと言って壊せば、自分がやられる」
「卑劣な…!」

大聖堂を出ようとすればナツの戸惑った声が聞こえて、一度だけ足を止める。ぎょっとするナツを横目に、ミストガンへの戸惑いから我に返ったらしいエルザ。そして神鳴殿の事を聞けば、その端正な顔を歪ませた。

「ひとつはまだしも、今…この空には300個の魔水晶が浮いてるんだぞ!!時間ももう無い!!」
「同時に破壊すれば良いだけの事」
「不可能だ!!!出来たとしても、確実に死ぬ!!」
「それでも、街は助かる」
「私も行こう」

ラクサスの言葉に、思わず眉根を寄せる。( 沢山有るとは思ったけど…300個 ) 予想よりも多いけど、やらなければと拳を握り締める。そんな中でエルザの言葉には一瞬、驚いてしまったけど、直ぐに頷いた。

「ラクサスを止めておけ、ナツ!!!」
「てめえら……ゲームのルールを壊す気か」
「こっちも信じていいんだな。A、エルザ。── 可能か、不可能かじゃねえぞ!!!お前達の無事をだぞ!!!」

ナツの言葉に黙って頷けば、より一層大きくなる声。伝わるかは分からないけど、大丈夫だという意味を込めて右手を軽く挙げる。後ろからラクサスを止める為であろう咆哮が聞こえたから、伝わったと信じよう。

少し離れた場所で…エルザが大量の剣を、私は造形魔法で鳥達を。お互い一戦を交えた後だからか、3桁を越えた辺りで息が切れ始める。それでもこの街を守る為に、その数を更に増やして行く。

( 発動まで一分切った…? )発動する時間が迫っているのだろう。神鳴殿自体も音を立てながら、魔水晶が雷で包まれ始める。

『おい!!!皆、聞こえるか!!? 一大事だ!!空を見ろ!!』

くたばってる奴は起きろ!と頭に響いて来る声。それはウォーレンの念話のようで。驚いていれば、神鳴殿の事を口にして。( 何で、 )

「ウォーレン…おまえ、何故、神鳴殿の事を…」
『その声はエルザか!? 無事だったか!?』
『エルザだって!?』
『石から戻ったのか!!』
「グレイ!? そうか…お前が…」
『嗚呼、神鳴殿の事はアクアに聞いて、ウォーレンは偶然見つけてな』

戸惑ったような声が複数聞こえる中でエルザも同じように疑問を持ったのか、僅かに首を傾げる。彼女が声を出した事で、石像と化していた事を知っていた魔導士達は歓喜の声を上げた。そして何故、知っているのかがグレイの口から語れれば、納得して小さく頷いた。




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ムーン(プロフ) - とてもこの作品が好きです!更新頑張ってください! (2019年10月2日 23時) (レス) id: dbcb69aa60 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗葉 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/F0OOQB  
作成日時:2019年6月25日 16時

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