FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - 02 (ページ19)

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（ 3 / 4 ）第三者視点ページ19

「な…何だ…この魔力は…！？気持ち悪ィ…」
「影が光源とは逆に伸びている！！？この魔法は！！！」
「無限の闇に落ちろォォォ！！！ドラゴンの魔導士！！！」

ジェラールを中心に巻き起こる突風。そして其処から流れる魔力にぶるりと身体を震わせるA。余りにも嫌な感じに立ち上がろうとするものの、一度は崩れ落ちて。

「貴様に私が殺せるか！！？」
「「！！！」」
「ゼレフ復活に必要な肉体なのだろう！？」
「ああ……おおよその条件は聖十大魔道にも匹敵する魔導士の体が必要だ。然し、今となっては別にお前でなくとも良い。…其処の女でも構わないのだから」

ナツを守るように両手を広げて立ち上がったエルザ。庇い立てたことに一瞬は驚いた様子を見せたものの、直ぐに言葉を返す。そして、彼が顎で示したのは立ち上がろうとして倒れ込んでいたAで。

加えてエルザ達とは反対側。ジェラールの横と言った方が早い場所に居た彼女は、その怪我では今から駆けても到底間に合わないだろう。

「二人揃って、砕け散れ！！！」
「エルザ！！！どけっ！！」
「お前は何も心配するな。私が守ってやる」
「やめろォーーー！！！」
「天体魔法、暗黒の楽園(アルテアリス)！！！」

「…ッ、エルザ…！」

ジェラールの上に現れた巨大な黒い球。それは周りの魔水晶も巻き込みながら激しい音と爆風を立てて、エルザ達へと向かって行く。彼女を呼ぶナツの声が響いた時 ── 、

「シモン…」
「エル…ザ、」

その場に居た全員がその光景に息を呑む。ナツを庇うように立っていたエルザを、更に庇うように。そして彼等の代わりに魔法を受けたのは、シモンだった。

「シモーン！！」
「…ッ、う…！」

ドサッとその場に崩れ落ちたシモンの巨体。エルザが駆け寄る中…Aももう一度、身体に力を入れて立ち上がり、何度も転びそうになりながらもふたりの傍へと向かう。そして治癒魔法を掛けようと両手を翳した。

「まだうろうろしてやがったのか、虫ケラが」
「……………………」

「何でお前が！！逃げなかったのか…！シモン！！」
「よ…よかった……はあはあ……いつか、お…お前の…役に……立ちたかっ……！」
「分かった！！！いいから、もう喋るな…！！A……！」

助けてくれと言わんばかりに名を呼ぶエルザ。彼女もまた、分かってる！と半ば叫ぶように答えては魔力を手に集中させる。……が、それを止めるように、腕を掴んだのはシモン本人だった。

「エルザ……お前は……いつもやさしくて…やさしくて……( 大好き…だった…… )」

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