FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - (ページ21)

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「そう言えばAも星霊魔導士だったよね？正式に依頼受けたのAなら、報酬もAのなんじゃないの？」
「あー裏で色々動いてたみてえだしな。槍に後からぶつかった火の竜も彼奴の造形魔法だろ？」

昨夜は色々あったけれど、好意で泊まらせて貰った翌日。エルザのゲットした(？)海賊船でマグノリアへと帰る最中、嬉しそうに鍵を眺めるルーシィを見ながら、ハッピーが口にした。( ナツは相変わらず… )

「ええっ、そうなの…！？」

Aとは顔を合わせることは無かったルーシィは、Aの使う魔法も知らないらしい。驚いた様子の彼女はハッピーやエルザ達に忙しなく視線を向けた。そして私を含めた面々が頷くのを見ると、一気に肩を落とした。

「じゃあ、この鍵も渡さなくちゃ行けないわよね…」
「あー…冗談、冗談。大丈夫じゃねえの」
「……どうして？」
「Aの星霊は五体いるんだけど…その内、四体の鍵は朱、白、黒、青色なの。ルーシィも星霊魔導士なら、この意味分かる？」
「え！？その四体って…まさか、四象って呼ばれてる…！？」
「あい、そうです。東の青龍、西の白虎、南の朱雀、そして北の玄武」

ルーシィの落ち込みように若干の罪悪感を抱いたらしいグレイに視線を向けられて、思わずきょとんとしてしまう。だけど、どうやらAの仲間である星霊について説明しろと言うことらしい。そしてやっぱり、物知りなルーシィは四人の存在を知っているようだった。

「本当に存在したんだ…」
「で、なんでそれが＂大丈夫＂になるの？」

目を丸くしたままのルーシィを横目に首を傾げるハッピー。彼女も彼女で気になったのか、ハッと我に返っては再び此方を向いた。

「申し訳無いことに詳しくは私も知らないの。でも…四象と契約する際に、黄道十二門とは契約を結べないっていう制約？があったみたいだよ」
「へえー！星霊界って奥が深いんだねえ」

力が強いが故に喚び出す時も魔力や体力に余裕がある時じゃないと負担が掛かると言っていたのは玄武で。( 偶に白虎辺りが勝手に門(ゲート)潜って遊びに来てるらしいけど…Aはその辺は寛容らしい )

「…ま、という訳なのでそれは間違いなく、ルーシィの仲間になります！」
「そっかあ、良かった…！あ、でも…帰ったら、Aさんにお礼言わなきゃね！」

金色の鍵を嬉しそうに、大事そうにぎゅっと握り締めたルーシィ。その様子だけで星霊を大事に思っている事は良く伝わって。偶に星霊を道具のように扱う人が居る聞くけど、そんな子じゃなくて良かったと心から思った。

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