そして転移する。 ページ4
「……メア様」
「……あ？」
「何をするんですか？」
それが分からなくては、私がすべき行動が分からない。
「……お前を二次元に連れてく。目撃者のあいつらは殺そうと思ったんだがな」
「駄目です。それは、絶対に、駄目なんです」
「……ウザってぇポジティブだな」
「そうですか」
空を眺めると、星はほとんど見えなかった。
まあ当然だろう、商店街から数十メートル離れただけなのだから。
もしかしたらもう少し離れているかもしれないけれど。
田舎だったら、いっそ気持ち悪いくらいに星が見えただろう。
下を見ると、兄達が階段を駆け上っていた。しかし、まるでスローモーションのように動きが遅い。
彼が感じ方を変えたのだろう。
そのまま彼は、私をしっかりと抱き抱えたまま、私が最初に触れたあの黒いものを拡張させ、入った。
「……バイバイ、お兄ちゃん」
きっともう、彼には会えないだろう。
父にも。
母にも。
友人も。
従兄弟も。
寂しくなるくらいなら、死んだ方がマシだったのかもしれない。
でも、私は彼について行く道を選んだ。きっとそれが、一番犠牲が少ない筈だから。
涙を一筋流し、あの黒いもの……いや、ポータルに入っていった。
next↪︎ 兄視点
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diamond(プロフ) - 紅奈虹夢＠虹茶さん» ありがとうございます！だいぶ前作って放置してた作品が急に評価上がってびっくりしてます() (3月11日 21時) (
レス) id: 94e9b3251f (このIDを非表示/違反報告)
紅奈虹夢＠虹茶(プロフ) - e......めっちゃこの作品好きです!! (3月11日 21時) (レス) @page16 id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
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