元、player 【undertaleAU】 (ページ3)

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悲嘆に暮れ、ページ3

「アヤカ……？」

痛い、

痛い痛い痛い！！！

どうして！？階段で転けて擦りむいただけなのに！！！

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

「アヤカ……か。その様な名前はこいつには似合わんな」

「お前……アヤカを……妹を離せよ！！」

夜だというのに、彼は大声を出して、離せと言ってくれた。

……というか私、メア様に縛られてたのかなぁ。
なんか、イメージ崩れちゃう……なんてね？

私、ネガティブの塊であるメア様に縛られて、大丈夫なのかな。なんか、このまま死んだりして、なんて……(笑)

「いや……」

死にたくないよ……

だって、友達だって、家族だって、もしかしたら、この先彼氏とか出来るかもしれないよ？

まだ、六年生の十一歳だよ？

――こんな所で、死ぬのは怖いよ……？

「……死の恐怖から来るネガティブは最高だな」

彼がそう呟いたのも、聞こえなかった。

というか、さっきまで聞こえていた蝉の鳴き声や、兄達の声も聞こえなかった。

意識が朦朧とする。
ナニカに意識を引っ張られる。

「……ぁ゛っ……」

頭が、割れそうだ。

それ程、痛かった。

駄目、意識を保て、彼のことは考えるな、自分のことを考えろ、私は誰か？彼は誰か？

そう、私はアヤカで、彼はnightmare!sans、

彼は二次元の住民だ――

「このクソダコが……」

ちょっとお兄ちゃん、それは彼にとって禁句、教えたでしょう？

「待っ……て」

「……何だ」

「お兄ちゃん、を……殺さないで。許してあげて。見逃して」

「……」

彼はこの時、なら、殺した方がネガティブを得られるだろう……と思った。思ったのだが、それを行動に移すことは出来なかった。自身の触手では無く、手で大切そうに抱えている彼女の瞳から目を離せなかった。

「決意」の色だと思った。

「……チッ」

ああ、彼は許してくれたのだと。兄を見逃すのだと。

その舌打ちで、少し安堵した。

「……私は殺されてもいいから」

何でだろう、酷く心が落ち着いている。

先程までは、死に対しあんなに怯えていたのに。

もしかしたら、私の恐怖は、私が死んだ後に兄達が殺されること(・・・・・・・・・・・・・・・・)のかもしれない。

……なんで私が死ぬ事前提にしてるんだよ、おいこら。まあ、私が死んで困る人はいないから、かな。

――悲しむ人は、もしかしたら居るかもしれないけれど。

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