元、player 【undertaleAU】 (ページ18)

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説得する。ページ18

『別に貴方を殺そうと思えばどんな方法でも殺せるもの』

『……確かにそう、だからこそ分からないんだ。俺なんかの協力なんて要らないだろ？』

『私だって一応人間よ。出来ないことぐらいあるわ』

『……お前に出来ないことを、俺が出来るとでも？』

『女と男じゃあ、どうしても差が出る……さっき貴方を押し倒せたのは、貴方がひどく動揺していたから……』
『まぁつまり、相手に隙がないと、難しいのよ』

『……ビルの合間壁キックして昇ってくる癖にか？』

『それは単なるスピードよ。力の加え方を工夫すれば貴方にも出来るわ』
『一応筋力を強化する事は出来るけど……かなり、内部の別の力を使うから』

『……は？』
『おい、別の力って何だよ。お前人間なんじゃ無かったのか？』

『ええ、そうね……「半分は」、人間じゃないかしら』

『……人外サマに出来ないなら、やっぱ俺にもできねぇよ』

『もう一つ……数の差よ』

『一人増えただけでそんな変わるか？』

『ええ、変わるわ。……実際にやってみれば解るわね、後で呼び出すかもしれないからコレ渡しておくわ』

『……何だこれ。とんでもなく小さいが……まさか通信機とか言わないよな？』

『その通り。何処かの指に嵌めておいて』

『指輪が通信機って……んじゃ、左手にでも嵌めておくか』

『Index(インデックス) ring(リング)……それ、意味分かってるの？』

『ん……まぁな』

『……なら、一応協力する気はあるのね』

『一応な、一応。……お前の戦い方ってのも見てみたいし』

『大したものじゃ無いわよ』

「……それで……どうするの？」

「……そうだな、了承する。確かに俺も居た方が良さそうだ」

こくり、と彼は首肯する。

それと同時に、指輪を左手の、薬指に入れ替える。

「……婚約指輪でも、結婚指輪でもないデザインだけど……それどういう意味で付けたの？」

「「永遠の誓い」。アンタに尽くすって決めたからな」

左手の薬指。

それは数百年以上前から、結婚した夫婦である事を証明するものだった。

しかし、勿論他の意味も存在する。

「永遠の誓い」、それはふたりを結び付けるものであり、縛り付けるものでもあった。

彼の心は、もう揺れない。

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