元、player 【undertaleAU】 (ページ17)

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9：少女は制圧し、ページ17

「随分とお粗末ね。もっと上じゃないかしら？」

「ぅる……っせ！！」

無駄口を叩く暇があるなら調整すればいいものを。

―だから当たらないのよ。

距離を詰めて眉間にファイブセブンを突き付ける。

ヒュッ、と呼吸が詰まった音が聞こえたが、構わずにトリガーを引く。

バン、という銃火器特有の音が鳴る。

次いで、カタカタと小機関銃のような音も響く。

つまるところこれは、ハンドガン二丁、スナイパーライフル一丁の一人の少女対大人数の小機関銃(サブマシンガン)・スナイパーライフル持ちという、何とも理不尽な戦いであった。

とはいえ、その少女の実力が高過ぎる所為で普通とは逆に蹂躙していたのだが。

「つまらないわ」「さよなら、永遠に」「地獄にでも行けば銃の訓練位出来ると思うわよ」「銃なんて要らなかったかしら」

まぁ、このようなことを言うくらいには、暇を持て余す戦いだった。

◇◇◇◇◇

「……やっぱアンタ化け物だな……」

「褒め言葉として受け取っておくわ」
「貴方も下っ端にしてはやるんじゃない？」

「アンタに言われると嫌味にしか聞こえねぇけどありがたく受け取っとくよ、姫さん？」

「彼」がそう言うと、ライアは肩を竦めて疑問を口にする。

「……どこをどう認識すれば姫になるのかは分からないけど……」

「あれだな、狡猾戦闘姫(クレバープリンセス)」

「ダッサ」

「ひでぇ」

ちなみにだが、この会話は戦闘の中で行われている。

ライアが恐ろしく強いのは当たり前だが、彼もそれなりには化け物レベルである。

何故下っ端なのか理解出来ない程に。

「貴方って、あのファミリーのスパイって所かしら？」

「お、アタリ。そうだな、でも元の組織じゃ俺は既に死亡扱いだ」

「……で、寝返ったと」

「おう。ただ、疑われるのが嫌で最初は無能の振りしてたからよ……そんな奴がいきなり実力出してきたら、まぁエライ事になる訳で」
「んで、昇進は一切ナシ」

「……随分と…散々な結果ね」

少し憐れみを覚えたライアは、ふと思い付いたことを口にする。

「貴方……私の協力者にならない？」

「―……そうだな、今度は考えてみてもいいかもな……」

今度は……つまり、以前にも同じことを提案したということ。

『ねぇ……貴方、私の協力者にならない……？』

『はっ……！？おま、馬鹿なのか！？仮にも自分を殺そうとした奴だぞ！？』

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