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取り出した手帳を再び大事そうに包みに戻し、宏光の手はもう一つのプレゼントに





「あっ!ジーンズだっ!」

「宏光、ずっと俺のジーンズ狙ってただろ?俺のお気に入りのショップで買ってきた。」

「マジ?…うわぁ!めちゃくちゃカッコいいじゃん!」

「宏光に似合うと思うんだよね。それ。」

「んふふ。ありがと。…大切にするね。」





マンション近くの細い路地

運転に集中していたら、ふいに頬に触れた宏光の唇





「ちょ…。誰かに見られたらどうすんの…」

「誰もいないよ。」

「……俺が動揺して事故るでしょ…」

「んふふ。」





宏光の可愛い笑い声に、今すぐ抱きしめたくなる

駐車場についた途端に宏光の唇を奪った





「…んっ…あっ…ちょ…太輔…」





抵抗を見せながらも次第に深まりゆくキスに、宏光の腕が俺の首に絡まっていく





「…ぁ…っふぁ…んんっ…はぁっ…」

「…もう限界…部屋行こう…」





流れに身を任せたら、このまま車で抱いてしまいそうだった

まぁ…初めてじゃないからね、それも良いかなって頭の端っこで考えたんだけど、さすがに今日はマズイと考え直した





エレベータの中でも体は宏光を求めて疼いている

玄関に入って、鍵を閉めると同時に宏光の手を引いてベッドへと傾れ込んだ





欲望のままに宏光を求めて、求められて…

2人で何度も絶頂を迎えた





2人でシャワーを浴びて再びベッドに並んで横たわる





「ね、太輔。今日のサプライズ、本当に太輔が1人で準備してくれたの?」





俺の胸に顔を乗せて、宏光が俺を見上げる





「うん。でもね…」





今日までの経緯を全て説明した





「そっか…皆が…」

「うん。宏光を幸せにしたいって…。何だか落ち着いちゃった俺達の関係も、もっと昔みたいに盛り上げたいって。皆の想いだったみたいだよ。」





5人の顔を思い浮かべながら、宏光の髪を撫でると、宏光はクスッと笑った





「俺はずっと幸せだったよ?」

「ん?」

「可愛い5人の弟達に囲まれて、太輔がいて…どんな時も俺には特別な時間で、幸せな時間なの。」

「うん。」

「付き合い始めた時と今じゃ、確かに2人のスタイルは変わっちゃったかもしれないけど…。俺は、今も変わらず幸せなんだ。」





宏光の言いたい事、分かる気がした

5年前みたいにずっと一緒にいなくても、感情をぶつけ合わなくても、いつでも宏光は俺の隣にいる

それが今の俺達の幸せの形なんだ






.

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作者名:MISA | 作成日時:2015年11月1日 21時

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