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「ギターもさ、太輔に内緒でカタログ集めたり、ネットで色々調べたりしてさ。俺達に見せては、『太輔、喜んでくれるかなぁ』って言うんだよ。その時のミツの笑顔がすっごい幸せそうで…」





渉が宏光の笑顔を思い出すように、宙を見つめて微笑む





「あぁ…太輔って本当にミツに愛されてるんだなって。皆、意味もなく太輔に嫉妬してたよ(笑)」





知ってるよ

メンバー皆、宏光の事大好きでなんだかんだ言いながら、俺に隠れてちょっかい出してる事





「ミツは、太輔の笑顔を想像するだけで、幸せなんだとさ。」





その言葉…付き合い始めた頃にも言われた事がある





『俺は太輔の笑顔が好き。太輔が笑ってくれるなら、俺、何でもするよ。』





あの頃から宏光は変わっていない

なら…変わってしまったのは俺の方なんだろうか…





「…はぁぁぁっ……俺ってダメダメだぁ…」

「……太輔。俺の話聞いてた?」





渉が呆れたように俺を覗き込んでるけど

聞いてましたよ

聞いてたから落ち込んでるんでしょうが

いつだってどこでだって宏光は俺より大人で…

宏光の恋人として、宏光と対等には強く優しく、寛大でありたいと思うのに

それは俺達の年の差と同じ…

どこまで行っても、どんなに俺が頑張っても

追いつけない、追い越せない…





「はぁぁぁぁぁ…」

「うわぁ…ガヤさんがムンクの叫びみたいになってる…」

「…ガヤ、どうしたの…?」

「なんだか、自分の恋人の偉大さに平伏してるみたいだよ?」

「ミツ?…確かにね。尊敬する所は多いよね。」

「見た目は少年、心は大人、その名は北山宏光!」

「なんか、ちょっとずつ違う気がするけどね…」





弟達のおバカな会話に





「はぁぁぁぁ…」





また一つ大きな溜め息が漏れた






.

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作者名:MISA | 作成日時:2015年11月1日 21時

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