【第二話】 ページ3
「ハルキ…?」
目の前に居る幼馴染は、何故か中に浮かんでいた。
…もしかしたら、幻覚かもしれない。
きっと、私の妄想が幻覚になって現れたんだ。
そう思い、思い切り目を擦る。
そして、前を向く。
そこには依然としてハルキの姿があった。
「夢、じゃない?」
そう幼馴染に問掛ける。
「夢じゃないよ。」
ハルキは、そう答える。
だけど、未だに信じられなかった。
だって、確かにハルキは亡くなってしまった筈なのに。
彼の死に顔をこの目で見た筈なのに。
それが、私の目の前に居て、中に浮いていて…。
駄目だ、分からない事が多すぎる。
私が放心していると、ハルキが口を開いた。
「悪い。俺、死んじまった。」
「…うん。でも、今此処に居るよね?
これって…霊的な物なの?」
「多分そんな感じ。」
「じゃあ、これからも一緒に居られる?」
私が聞くと、ハルキは俯いたまま喋らなくなってしまった。
__暫くの沈黙。
それから大体、数十秒位後だっただろうか。
ハルキが口を開いた。
「ずっと一緒には居られない…
俺がこの世界に霊として存在出来るのは、どうやら49日しか無いそうだ。」
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ふぇると(プロフ) - 借り物さん» コメント有難う御座います!大切な人を亡くされたのですね…。私にもそう言う経験が有るのでお気持ち分かります。更新、頑張ります! (2018年9月22日 11時) (レス) id: 17f2d9e471 (このIDを非表示/違反報告)
借り物 - ううう…(;ω;)泣きました。私も最近大切な人を亡くしたので…更新頑張って下さい! (2018年9月22日 11時) (レス) id: 6e28dc55f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぇると | 作成日時:2018年9月17日 9時