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二「俺も買えばよかったな〜それ」
「あっじゃあ、俺の一口食べる?」
ニカがあまりにも食べたそうに呟くから、仕方なく俺の食べかけのドーナツを差し出した。
二「おお♪ミツありがとう!!」
「いえいえ、はいあーん・・・」
向かいの席に座っているニカに、ドーナツを持った手を伸ばしあげようとすると、咄嗟に横から腕が出てきて引っ張られた。
「・・・ちょっ」
何も言うまでもなく、引っ張られた腕は横に座っている藤ヶ谷の口の前に行き、俺の手に持っていたドーナツをかじった。
「・・・・・・っ!」
『ん、うまい』
「──藤ヶ谷、ちょっと来いっっ!」
さっきからの異常な程の藤ヶ谷の行動を見て、とうとう我慢が出来なくなった俺はトイレに藤ヶ谷を連れ出した。
「・・・もうさっきから何なんだよ!?」
『え?』
「せっかくあの二人が藤ヶ谷と仲良くしようと色々気ィ遣ってくれてんのに空気悪くしてばっか・・・」
『・・・ごめん、ひろ。やっぱ、あの二人にすげぇ嫉妬した』
「──へ?」
『俺が親の都合で海外何か行かずに、あのままひろと一緒だったらって・・・』
・・・ふじがや、、
『そうだったら、ひろの事何でも知ってて・・・色んな時間を一番共有出来てたのは俺だった筈なのにって、あれこれ考えちゃって今更遅いのに』
藤ヶ谷の思いを改めて聞き、少し胸が痛んだ。
「だっだから、その為にまた『友達』からって事にしたんだろ?これからもう一度お互い知ってけば」
藤ヶ谷は俺の言葉を聞き、俺の身体をトイレの壁に押し付けた。
『ひろはさ、あのまま俺達が離れずに一緒にいたら、今頃どうなってたと思う?』
「・・・・・・っ」
『・・・もっとゆっくり、ひろに好きだって気持ちを伝えられてたら──』
俺と藤ヶ谷が7年も離れずあのまま一緒だったら・・そんなの俺に言われたって困るよ…
「分かる訳ないだろっそんな今更言われたって」
『・・・そうだよな、ごめん。もう言わない』
だって、突然俺の側から離れて遠くに行ったの、藤ヶ谷の方じゃんか…
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作者名:みっこ | 作成日時:2019年4月8日 19時