ビー玉は知っている。< 3 >

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藤 ｢これからも沢山してこ、な？｣


北 ｢うんっ｣








そぉ、これからも。

俺らは今日から始まるんじゃない。

あの日からずっと続いてたんだ。



お互いの事知ってるようで全然知らないけど、

密な時間を過ごしたようで過ごしてないけど、

でもこんな風に2人にしか分からない事がある。









藤 ｢ﾌﾌ｣


北 ｢ん？｣


藤 ｢んーん(笑)｣









それを2人で思い出す度、こんな風に笑い合いたい。









北 ｢なんだしっ！気になるっ！｣


藤 ｢ﾊﾊ(笑)宏光は気にしいだな(笑)｣


北 ｢お前が気になる感じにするからだろっ！｣


藤 ｢いや、こんな日を待ってたなぁと思って｣


北 ｢･･･｣









そして話す思い出話をこれからも増やしていきたい。

現在(いま)と過去(おもいで)で毎日を充実させたい。









藤 ｢さて、電車が混んじゃう前に帰る？｣


北 ｢あ、あのさっ！｣


藤 ｢ん？まだ帰りたくない？｣









1歩後ろにいる彼の方を向くと、

彼の不安げな顔と真っ直ぐな瞳がそこにあって、

いつだかも感じた近いのに遠いと感じる、

そんな感覚を味わい、ふいに俺にまた不安が過った。









藤 ｢ひろみつ･･･？｣


北 ｢気になる事、もぉ1つあんだけど･･･｣


『ｻﾞｯ･･･』


藤 ｢･･･なに？｣









その感覚から逃れるように足の向きをかえ、

確かに近くにいる彼の腕を掴み、そう聞いた。









北 ｢･･････えっと･･･｣


藤 ｢ん？｣


北 ｢あの･･･さ･･･///｣


藤 ｢うん｣


北 ｢･･････こ、このエー玉どうする！？｣


藤 ｢へ？｣


北 ｢せ、折角割って取ったしさ、よかったら太輔が、｣


藤 ｢本当にそれ？｣


北 ｢え･･･？(苦笑)｣


藤 ｢気になってる事ってそれ？｣


北 ｢･･･そ、そうだよ？(苦笑)｣









彼をジッと見てみるが、返ってくるのは苦笑いだけ。

おかしいな･･･。

もっと真面目な感じなやつだと思ったのに･･･。

･･･色々あったから気にしすぎてるのかなぁ･･･。









『ｸｲｯ』


藤 ｢？｣


北 ｢聞いてる？｣









服の裾をクイッと引かれてそう聞かれたが、

｢聞いてなかった｣と申し訳なく言えば、

彼は｢もぉっ！だからさっ！｣って膨れた。

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