【うちはサスケ】君が闇なら私は光。

7話 ページ9

「さっきも言ったはずだ
見た目や思い込みだけで
人を判断しない方が良い」








「俺の気が長いと勝手に判断し
たかをくくるからだ」









兄さんはそう冷たく
言い放った








地面には
腰を抜かして座っている
三人のうちはの者









そんな彼ら達を
口調より冷たい写輪眼で
睨みながら、話を進める









「一族、一族…

そう言うあんたらはその器の
大きさを計り違え

俺の器の深さを知らぬから
今そこに這いつくばっている！」








こんな兄さん見た事ない…
こんな…怒こっている姿…








「シスイは最近のお前を監視していた
…暗部に入って半年、
最近の言動のおかしさは目に余る
お前は一体何を考えて…」








「組織に執着し…
一族に執着し…
名に執着する！

それは己を制約し
己の器を決める忌むべき事！

そして今だ見る、知らぬ者を
恐れ憎しむ愚かじき事！！」







拳を力強く握りしめ
眉にしわが寄る





一つ一つの言葉には
抑えきれない怒りと苛立ちで
溢れていた









なんと言うか…

そう…怖い









「やめろ！イタチ！
良い加減しろ！
どうしたと言うのだ一体！！
イタチ…お前最近変だぞ」






そんな兄さんの話を渡るように
父さんが彼に向かって怒鳴った







「何もおかしくない
自分の役割を果たしている
それだけだ」







「じゃあ
何故、昨晩は来なかった」









「高みに近づく為」









「なんの話だ」








父さんがそう言った瞬間




シュッ




兄さんが思っ切り
クナイを壁に描かれてある
うちのマークに刺した









驚いた





あの兄さんが…

初めて…父さんに派向かった








「俺の器はこのくだらぬ一族に絶望している！
一族などとちっぽけな物に執着するから
本当に大切なものを見失う…


本当の変化とは規制や…制約
予感や想像の枠に収まりきっていては…
できない！！」








「傲慢なことを！」








「もう良い
それ以上くだらぬ戯言を言うなら
牢に繋ぐ！さあ、どうするんだ」








「もう我慢できません！
隊長、拘束の命令を！！」









みんな一斉に
兄さんを責める









その時だった




「兄さん！
もうやめてよ！」








隣にいたサスケがそう
兄さんに向かって叫んだ








赤く染まっていた写輪眼は
ゆっくりと元の目の色に戻る









力が抜けたように
兄さんは地面に膝をついた

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