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リーダー 〜若王子視点 ページ15

若武が上杉を振り向くと、彼はあきれたような表情で若武を見据えてた。でも、なにも言わなかったから、若武を満足そうにうなずいて、次の説明に取り掛かった。


「で、次が美門翼。全国模試では総合点をいつも上位、万能な奴って言われてる。サッカーもやってて、一時的に俺のポジションを盗みやがった奴だ。」

若武を少々恨めしそうに美門を見ると、彼は軽く笑った。



「そりゃ、偶然だよ。若武、おまえだってすっげぇ上手なんだから。それはもう昔の事だし。忘れていいだろ?」

口角をわずかにあげて笑う彼は、俺たちのほうを見た。

「若武は、俺たちのリーダーだ。目立ちたがり屋でかっこつけたい気持ちを一切失わない、懲りないやつだよ。でも、世界の有名な犯罪チームの地区リーダーから彼の雄弁を認められた。アタックを計画するときはプランはばっちりだし、メンバーをかばう。中学一年生の時は活動中、小塚をかばって高い階段から落ちて、病院に行ったんだ。結果は、十字左右靱帯断裂。普通、そういわれるとスポーツやってるやつは人生に失望するだろ?でもな、こいつは頑固だからあきらめなかった。サッカーを続けて、今では普通にプレーしてる。こういう人はなかなかいないよ。だから、みんな若武を認めてるし、尊敬もしてる。」


言い終わった時には、みんな静かになっていた。若武は完全に顔を赤くしていて、美門をジッと見ていた。

そして、かすれた声で、

「皆、俺の事をそうやって見ていたのか?」

そしたら、紹介されていなかった女が前に進み出た。

隣で、キングが息をのむのが聞こえた。知り合い?

俺がそう思っていると、女はキングと同じ色の髪を揺らしながら大きくうなずいた。

「そうだよ。若武、覚えてない?フランスでの事件。あの暴走してる列車に乗っていた時、誰が犠牲になるかを決めた時。若武、あんたは自ら進み出て、危うく殺されそうになったんだよ?!死ぬことはほぼ確実。若武も知っていたでしょ?それでも私たちを助けるために...まあ、死なないよう、もう計画されていたからよかったんだけど。」


そう言って、彼女はちょっと言い過ぎたかな、と言いたそうに美門を振り向く。

でも、美門はちょっと笑いながら彼女の頭に手をのせた。

「珍しいね、アーヤがそんな発言するなんて。」

小塚は目を大きくしながら女を見る。

「姫は、若武を励ましたかったんだよ。」黒木は笑いながら言う。

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設定タグ:探偵チームKZ事件ノート , 妖精チームG事件ノート ,   
作品ジャンル:恋愛
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ゆう - 今度は、上彩か、小彩が見たいです (2018年9月1日 12時) (レス) id: da04278cc9 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - と〜ても面白かったです♪KZ大好きです! (2017年9月8日 16時) (レス) id: b396f5318f (このIDを非表示/違反報告)
栞菜 - Gで、上杉君アーヤの事を名前呼びしていた気が・・・。あと、小説面白かったです! (2017年7月22日 18時) (レス) id: 7d102e222b (このIDを非表示/違反報告)
白梅(プロフ) - あぐりさん» それは確かにそうですが、はっきりとした恋心が芽生えた上杉くんなら呼び名くらいは変わると思います。あとは大した最新をしなにのにわざわざ見に来てくださる方に申し訳なく思います。わざわざ注意して頂き、ありがとうございます (2016年11月20日 22時) (レス) id: 69a9555859 (このIDを非表示/違反報告)
あぐり - 上杉は、アーヤのことを立花と名字で呼んでいますよ。直されたほうがよいかと (2016年11月20日 13時) (レス) id: d7a9f1ad50 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白梅 | 作成日時:2016年1月4日 5時

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