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卅玖 ページ39

与謝野「流石、我が探偵社が誇る"実働部隊"って所かい?後十分もありゃ終わりそうだねぇ」

与謝野が、『実働部隊』の辺りを妙に強調して、と云うか、可成り嫌味ったらしく云う

江戸川「いいや、四分だ。ま、あの三人を相手にするんなら、この十倍位は戦力投入しないと、一時間保たせるのも難しいと思うけどね」

与謝野「なんだい乱歩さん、いやに過大評価するじゃないか」

確かに、この三人(探偵社の実働部隊とでも呼べば良いだろうか)の強さ等、悉知の事実だが、相手とて悪の組織の親玉たるポートマフィア、その実働部隊だ。十倍等、些かと云わずも過大評価に価するだろう

江戸川「だって見なって。あの三人、後は親玉三人だけだってのに、息の一つも乱しちゃいない」

江戸川が指す方を見れば、成る程。言を発するその内に、既に臨戦体勢となっている

まあ、三対三だから必然的に一対一が三つ出来る訳で
宮沢が立原と、志賀が銀と、そして、探偵社の親玉――この場合は主将とでも云うべきか――の国木田が『黒蜥蜴』の親玉、広津と顔を突き合わせ、火花を散らしている

無言の侭一息吐くと、誰とも解らず攻撃を仕掛ける

――――――が、




宮沢「すみませ〜ん、御仕事なので!!」

銃を構え、素早い動きで突っ込んで来た立原にも、その立原が放った銃弾にも臆すること無く、取り敢えず力任せにぶん投げる。
室内には天井がある。故に身体強化の能力者(宮沢)にぶん投げられたら天井に頭を強打し即昏倒(ノックアウト)だろう
現に、立原が今丁度その状態だ。なので宮沢の勝利が確定する





志賀「…………」
銀「…………」

この二人は正直、何をしているのか皆目見当がつかない
銀は一般人(非能力者)だが、戦闘、内にも暗 殺が得意な仕事人。片や志賀は、非一般人(能力者)だが殺しを嫌う平和主義者だ
この正反対に見える二人の共通点と云えば……

志賀「……」
銀「……」

無口、無表情、そして仕事の速さ(・・)だろう。故に、互いの刃を凌ぎ合っている二人の動きは、最早次元が違う
だがどんなことにも終わりがある

銀「……、っ!?」
志賀「……」

志賀が鍔迫り合いに持ち込み、数秒の後腕の力を抜いて銀が転倒。透かさず首筋に手刀を打ち込んで勝利を手に納めた

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神楽かな(プロフ) - 面白いですね! (2017年12月12日 1時) (レス) id: 01b9535641 (このIDを非表示/違反報告)
無銘 - ルルさん» 有難う御座います。御礼が遅くなり、申し訳ありません。これからものんびりではありますが、頑張って書いていくので、どうか御愛顧下さい。 (2017年11月5日 17時) (レス) id: 6797fe50b8 (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 面白かった!! (2017年10月17日 0時) (レス) id: 5f42220b54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無銘 | 作成日時:2017年5月5日 14時

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