秘密その35 ページ36
イトナside
山が見える。
俗に言うE組の裏山だ。
「家と反対方向に走ったなら、ここが千葉に一番馴染みがあると思う」
「よし、行ってみるか！」
俺の言葉に磯貝が反応する。何の迷いもなく軽やかに山を上がっていく姿はイケメン以外の何物でもなくて、場違いだけどイラッとした。
『E組校舎に向かう』とL○NEすると、皆が休日なのに続々と集まってくる。明らかにどこかに出かけていたと分かる女子や、逆に寝癖が直りきってないままのやつとか、十分もたたないうちに全員がそろった。
「1班のやつらと寺坂と吉田と村松がもう登ってる」
「OK！んじゃ、行こうか！」
言うが早いか、中村は早速山を登る。それに皆が続いた。
「磯貝！」
「中村、皆も！休日なのに呼び出してごめんな」
また磯貝が頭を下げようとする。それを速水が止めた。
「勘違いしないで。私達が自分で行くって決めたことだし、磯貝は関係無いし。行きたくなかったら断れるから」
「速水…ありがとうな」
(生ツンデレきたあーーー！！)
磯貝がつくった暖かい空気の中、岡島が分かりやすく反応している。その光景を見て、不破が笑いだす。笑いが伝染して、グラウンドが爆笑に包まれた。
そこまで狙っていたんだろうか、3人が小さく親指をたてた。
(…さすがだな)
癒したり和ませたりは、2班の得意分野だ。
「さて、探すか」
そう言って前原が校舎内に入っていく。ゾロゾロと皆が後に続いた。
そんな中、速水が動く。全員もう中に入っているのに。
「どうかしたか」
声を掛けると、速水が俺の方を見て言う。
「たぶん、ここ」
そう言いながら、速水はある方向を指差す。
その先には、倉庫がある。
「…あぁ」
なるほど、と思った。
万が一本校舎の生徒がここまで来てもばれないように、倉庫の裏に建てられた射撃練習場。千葉はよく利用している。確かに、教室よりは可能性がありそうだ。
「私は行くけど、アンタ、どうすんの」
速水が俺に問う。
答えは1つ。
「行く」
「……本当に、いた」
「言ったでしょ」
中から人の気配がする。1年未満で相手のことがこれだけ分かるようになるのか、と関係無いことを考えていた。
コン、コン、と速水が扉をノックする。返事はない。
「千葉？開けるよ？」
返事はない。
顔を見合わせる。嫌な感じがした。
バッ、と扉を開ける。
「「千葉！！？」」
足から血を流して、千葉が倒れていた。
ラッキーアイテム
女子の連絡先
ラッキー生徒
律
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澪亜 - 何この俺得小説……いい話あざっす！ (2022年10月1日 19時) (
レス) @page44 id: 43a4c159cd (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリという名の誰か(プロフ) - ねぇ、、途中で目から汗が出てきたんだけど、、どうしてくれるの(ﾉд`)ｳﾙｳﾙ (2018年8月1日 0時) (レス) id: 76ff7c0967 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 面白かった！千葉くん（スナイパー）の歌声、きいてみたい！ (2017年11月12日 19時) (レス) id: 94bc6d2b16 (このIDを非表示/違反報告)
雪かき - 今更ですが、三次創作okです。行うときはここにコメントしてからお願いします。 (2017年10月18日 18時) (レス) id: ff0b6091c2 (このIDを非表示/違反報告)
雪かき - さ、最高！！？ありがとうございます何よりの誉め言葉です(//＞ ＜//) (2017年10月17日 16時) (レス) id: ff0b6091c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪かき | 作成日時：2017年8月6日 12時
