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秘密その34 ページ35

千葉side

ーーーーオマエハスナイパーダロ?

「…うるさい」

ーーーーア、アイツスナイパーダ!

「…違うっ」

ーーーーえ、千葉って歌い手!?
ーーーーあいつ、なんか地味だよな

「や、めろ…っ」

息が切れる。足がもつれる。
「あ」
視界が一気に低くなる、と思った頃には、膝に激痛が走っていた。


『ホ ラ 、 オ イ カ ケ テ キ テ ク レ ナ イ ダ ロ ウ』
もう一人の自分が、俺に言う。
『イ マ ノ ト モ ダ チ ダ ッ テ 、 オ マ エ ガ ウ タ イ テ ダ ト シ ッ タ ラ コ ビ ウ ッ テ ク ル ゾ』
「そんなわけない」
『ア イ ツ ラ ハ オ マ エ ガ ウ タ イ テ ダ ト イ ウ コ ト ヲ ゼ ン テ イ デ オ マ エ ト セ ッ シ テ イ ル ン ダ』
「皆は、そんなことしない…」
『オ マ エ ハ 、 ゲ ン ジ ツ ヲ ツ ゴ ウ ノ イ イ ゲ ン ソ ウ ト シ ラ ズ ニ 、 ト ラ エ テ イ ル ダ ケ ダ』
「幻想なんかじゃない…っ」
あぁ、ダメだ。
だって、心のどこかで思っていた。

『ナ ラ バ ナ ゼ 、 マ ダ <ボク> ガ ソ ン ザ イ シ テ イ ル ン ダ ?』

俺は、皆を信じきれてない。



磯貝side

「あ、おい!?」
走った。本校舎の生徒に構ってなんかいられなかった。
(千葉…ずっと怖がっていたのか?)
走った。千葉が消えた方をひたすら走った。見つけないといけない気がしたから。
(なぁ、ずっと怖かったのか?)
「千葉あー!?」
「千葉くん!?」
「おーい、どこだ!?」
皆が、千葉を呼びながら走る。探して、探して、でも見つからない。

「っお前ら、どうしたよ?」
声がした。顔をあげると、寺坂組の5人がいた。
「千葉っ……見てな…いかっ!?…」
「見てない。何かあったのか?」
淡々とイトナが言う。1班の皆が「先探してる!」と駆けていく。コクン、と頷いてから、俺は話した。

「……」
「なあ、探すの手伝ってくれ!」
頭を下げる。慌てて吉田と狭間が止めてくれたけど、やめない。

「こっちが如何に千葉を信じてるか、伝えてやんないと気がすまない!」

本音が洩れる。こんなエゴの塊みたいなこと、言うつもりなかったのに。

「…ったく、しゃーねーな」
「他の人には私から連絡しておくから、さっさと探しにいって」
寺坂と狭間が言った。
「…えっ」
顔をあげると同時に「おら行くぞ」「こっちか?」と手を引かれる。
(なぁ千葉、お前こんなに信じられてるぞ)
走りながら、そう思った。

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女子の連絡先

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澪亜 - 何この俺得小説……いい話あざっす! (2022年10月1日 19時) (レス) @page44 id: 43a4c159cd (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリという名の誰か(プロフ) - ねぇ、、途中で目から汗が出てきたんだけど、、どうしてくれるの(ノд`)ウルウル (2018年8月1日 0時) (レス) id: 76ff7c0967 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 面白かった!千葉くん(スナイパー)の歌声、きいてみたい! (2017年11月12日 19時) (レス) id: 94bc6d2b16 (このIDを非表示/違反報告)
雪かき - 今更ですが、三次創作okです。行うときはここにコメントしてからお願いします。 (2017年10月18日 18時) (レス) id: ff0b6091c2 (このIDを非表示/違反報告)
雪かき - さ、最高!!?ありがとうございます何よりの誉め言葉です(//> <//) (2017年10月17日 16時) (レス) id: ff0b6091c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪かき | 作成日時:2017年8月6日 12時

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