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秘密その33 ページ34

矢田side

男子の声だ。というか、私は聞いたことがある。2年の時に同じD組だった男子が3人。
確か例の騒動の時、この人達はしつこく問い詰めてたかも。
「…ごめんっ」
「え?」
ボソリと、千葉君が謝った。と、思ったら、私達の間をすり抜けて走っていってしまった。
「ぅえ、ちょ、千葉君!?」
片岡さんが引き留めようとするも、千葉君はそれを振りきってしまう。あっという間に彼の姿は見えなくなった。

「うわ、無視かよアイツ」
「E組って挨拶もできねーのか?」
そんな声が聞こえて、ハッとする。
となると、3人はやっぱり千葉君に話してたってことか。
「…本当、久しぶりだね?」
ここは、『私に話しかけたと思っている』風にして相手をする。向こうはギョッとしたが、すぐに笑顔を取り戻した。
ハニートラップの件で、私に魅力があることを認めざるを得なくなった。だから、多分私の対応は正しかった。実際、悪い気はしてなさそうだし。
「どうしたの?私達と話してたら評判落ちるんじゃない?」
「矢田はいーんだよ!アイツと違って美人だし会話してくれるし」
「そうそう。『銃者』なんだし愛想良くしろよって思うわー」
ここでいうアイツは千葉君のことだろう。他のメンバーは皆クラス違ったし、ほぼ確定的だ。
(…美人だし、か)
すっ、と心が冷めていく感じがした。こうやって相手によって態度をコロコロ変えて媚び売るタイプは嫌いだ。



ん?



「スナイ…パー?」
聞きのがしそうになった単語に喰らいつく。3人はまるで「1+1=2です」とでも言うかのように、さらりと言う。









「矢田、知らねぇの?アイツ『銃者』だぜ?」









「ホラ、一時『アイツ=銃者』説あったろ?あれガセじゃねーんだよ」
「俺達アイツがそういうスタジオから出てきたところ見てたし」
「すげーよな、『銃者』とか有名人じゃん?」
「でも、せっかく俺達が話しかけてんのに無視するしー」
「愛想ないよなー」
「あんなんイメージ崩れるわ」
「『銃者』めちゃくちゃ根暗ww」
聞いてもいないことをベラベラと話す3人。でも、会話の内容は頭に入ってくる。

千葉君は『銃者』だったんだ。

そこまで聞いて、私は、いや…私達はある結論に至った。
千葉君は、裏切られた経験なんてない。ううん。これだって立派な裏切りだ。

彼は、怖いんだ。
皆が自分を『千葉龍之介』じゃなくて、『銃者』として見てくることが。

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澪亜 - 何この俺得小説……いい話あざっす! (2022年10月1日 19時) (レス) @page44 id: 43a4c159cd (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリという名の誰か(プロフ) - ねぇ、、途中で目から汗が出てきたんだけど、、どうしてくれるの(ノд`)ウルウル (2018年8月1日 0時) (レス) id: 76ff7c0967 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 面白かった!千葉くん(スナイパー)の歌声、きいてみたい! (2017年11月12日 19時) (レス) id: 94bc6d2b16 (このIDを非表示/違反報告)
雪かき - 今更ですが、三次創作okです。行うときはここにコメントしてからお願いします。 (2017年10月18日 18時) (レス) id: ff0b6091c2 (このIDを非表示/違反報告)
雪かき - さ、最高!!?ありがとうございます何よりの誉め言葉です(//> <//) (2017年10月17日 16時) (レス) id: ff0b6091c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪かき | 作成日時:2017年8月6日 12時

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