72話 ページ23
sideA
征のメンタルって壊れやすいのよね。
赤司「…もう…無理だ…嫌われた…どうしよう…」
ヘッドホンをセットして外界を遮断する。
ヒソヒソ話されてるのは嫌いだから。
出来るだけ話し声を聞こえなくする。
赤司「…ダメ。」
A『何が。』
冷たい表情で彼を見たら既に目には雫が溜まって零れ落ちそう。
A『…離して。』
赤司「ヤダ。」
A『離しなさい。』
低く冷たく威圧のある声。
赤司「…どうしてそんなに怒るの?」
どうして?
A『知らないわ。』
赤司「君、子供みたいだよ。」
地獄の蜘蛛の糸がプツンと切れたように私の何かが切れた。
A『そうね。それで?』
赤司「…えっ?」
なに?
A『言いたい事はそれだけ?』
赤司「…ごめん…」
文脈可笑しくない?
あと、みんながみんな、オドオドし始めた。
黒子「…どうしましょう!!」
緑間「アイツの機嫌直せるのは赤司しか居ないのだよ!」
桃井「無理だよっ…!!あの顔つきのAちゃん…は…多分、赤司くんでも無理だよ…」
青峰「…ったくダリー…」
A『そう。私、帰るわ。今度また来るから。じゃあね。』
赤司「待っ…!」
早歩きで歩く。
黄瀬「赤司っち、Aっちの機嫌直してくださいっス!」
緑間「…頼む。」
赤司「…頑張るよ…」
黒子「よろしくお願いします…彼女の指導は僕らにも必要なので…」
スタスタ構わず歩く。
A『樋口、これから帰るわ。』
樋口【かしこまりました。】
当日券買って…丁度、特急が来たから乗る。
京都に着いた。
A『樋口、着いたわ。』
樋口「おかえりなさいませ。」
車に揺られて家に向かう。
家に着いたら自室に籠る。
A『……知ってるわよ、沸点が低い事くらい。』
そこは開けてはいけない私の領域。
踏み込んではいけない。
赤司「はぁ…はぁ…彼女は!?」
樋口「おかえりなさいませ。征十郎様。お嬢様は只今、ご自分の部屋でお休みになられて…」
征、帰ってきたのね。
赤司「A、話そ。」
A『嫌です。』
赤司「触れて欲しくない領域だったんだろ?」
何年も私の隣に居ただけの事はある。
A『だから?』
彼は数秒黙った。
赤司「拗ねるのも大概にしないか。」
放たれた言葉は意外なもので、
私が引きこもる時は常に甘やかしていた征とは大違い。
A『お人形になりたい。』
そう呟いた独り言。
彼の耳に届いたのか彼は1人私の部屋の前で泣いていた。
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maho1102(プロフ) - この作品好きです!!!歪んでるとこが1番好き!!これからも頑張ってください!!! (2018年11月28日 10時) (レス) id: 1f5c09aa67 (このIDを非表示/違反報告)
5号 ミッキー(プロフ) - 好きです。これからも応援します!更新、自分のペースで頑張ってください! (2018年10月23日 21時) (レス) id: 27b1904a4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペテン師 | 作成日時:2018年10月15日 22時