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44話 ページ45

sideA

実渕「あら?まーた怒らせたの?」

不機嫌な征に慣れたのね…

A『征が勝手に怒ったのよ。』

実渕「まーたそんなこと言うんだから…」

繋いである手を振りほどく。

赤司「っ!!…僕の見えない所で何するの。」

そんなこと決まってるわ。

A『私はマネージャーよ。』

もう……

A『征、いらっしゃい。』

誰もいない所に連れていく。

A『征?』

赤司「何?」

怒ってる怒ってる。

謝ること苦手なの…

どうしたらいい?

赤司「A…?…ぁ…!!無理しなくて良いよ、もう怒ってないよ!ね!?ね!?」

A『…』

謝ること苦手で逃げて…

結局、征のせいにして…

素直に謝れなくて逃げて泣くなんて惨めな私…

A『…っ…うぅ…』

もう1層この人に嫌われたのなら私は償いとして命を捨てれるのに。

赤司「ご、ごめんね!?わがままだったね!」

その台詞は私のもの。

私が言わなくてはいけないもの。

赤司「泣かないで…君の涙は綺麗だけれども…もう怒ってないよ。せめて僕の胸の中で泣いて。」

謝らない私にそんな資格はないの。

どうして謝れないのかしら…

礼儀作法はきちんと学んだつもり…

心を込めての謝罪なんてした事ない…

赤司「泣かないで…その涙、僕のせい…?」

征が抱きしめて柔らかな声色で話す。

赤司「僕は君の笑顔が好きだから笑っていて。妨げになる万物を消滅させてあげるから。」

自分の心を隠しての謝罪なんて数えられないくらいあるけれど、

征は私の中で一番大切な人。

そんな謝罪じゃ許されない。

赤司「A……どうして涙がまだ溢れているの?僕じゃダメ…?」

きゅっと背中の服を掴む。

赤司「…うん。君の涙が止まるまで僕が隠してあげる。君は他人に泣いてる所見られたくないだろうし。」

A『征…』

赤司「何?」

A『…その…ご、…ごめん、なさぃ…』

こんな謝罪じゃ…

赤司「うん、本当に怒ってないよ。」

許されない…

A『…命を以て償うから…』

赤司「!!…ダメ!そんな事する方が僕は君を許せなくなる!端的に考えないで!僕をこれからもずっと愛して…命を放り投げないで…君自身が君の価値を下げるような真似は君でも許さない。」

柔らかな声色から怒りに満ちた声色へ。

力強く私を抱きしめて

本当に怒ってしまったわ…

A『…征…私は、謝り方なんて知らないの…私より大切な人の謝り方さえ知らないの。』

情緒不安定なのは私もみたい。

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ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様の小説も書いて欲しいです (2019年4月13日 15時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ペテン師 | 作成日時:2018年5月18日 21時

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