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32話 ページ33

sideA

A『暑い!離れて!』

赤司「無理。」

無理じゃないわよ。

実渕「あら?今度は何したの?」

A『ちょうど良かった、レオ。この人離して。』

実渕「ちょっと無理〜。」

なんでよ。

実渕「だってそんな事をしたら今にも人ひとり殺しますって顔してるもの。せっかく整った綺麗な顔を歪めている征ちゃんなんて見たくないわ。」

…はぁ。

A『全っ然、離れない…』

赤司「…」

征の手を持つ。

力入れてるのか知らないけど全然持ち上がらない。

A『征、いい加減にしなさい。』

ビクッと身体を震わせる。

けど、離れようとはしないのね…

A『征。』

ぎゅっと内臓出そうな程強く抱き締めないでくれる?

A『いい加減にしないと怒るわよ。』

赤司「だってAが悪い…」

はぁぁ…

赤司「…僕を愛してくれないAが悪い…」

意地悪したのを愛してくれないって認識しちゃった?

A『じゃあ婚約破棄するようにお父様に…』

あ、ケータイどこだっけ。

赤司「っ!」

全体重乗せないで!

潰れるわ!

赤司「嫌だ!!嫌だ!!」

A『わかったから離れなさい!!』

この歳でぎっくり腰とかシャレになんないでしょ!

赤司「嫌だァ!」

ゴキッて鈍い音がした。

A『ッ〜!!』

―数分後―

実渕「全くもう…征ちゃんをあまりいじめすぎちゃ駄目よ。」

レオに説教されるなんて…

未来「…そこ退けてくれないと湿布貼れないんだけど…」

赤司「…」

まだこの人腰に乗っかってるの?

A『離れて頂戴。』

赤司「…や。」

拗ねた…

A『キスしてあげるから。』

赤司「…」

A『何でも言う事聞くから。』

腰が治り次第。

赤司「…嫌だ」

はぁぁ…

A『離れてくれないなら私東京に帰るわ。』

赤司「その腰で?」

るっさいわね!

征がイモムシみたいに身体を這って私の耳元で囁く。

赤司「…僕を怒らせたんだ。代償だ。」

はぁぁ…

A『本気で婚約を破棄したいようね。』

征はケータイを奪おうとする。

A『痛い!痛い!私の上で暴れないで!』

赤司「嫌だ!!嫌だ!!破棄しないで!!」

わかったから!!

A『暴れないで!腰に響くわ!』

赤司「…嫌だよぉ…(小声)」

A『じゃあ降りて。』

するとスっと降りてくれる。

湿布がようやく貼れた…

全くもう…

A『この歳で腰痛めるなんて…』

実渕「征ちゃんをいじめるからよ。」

だって可愛いんだもの。

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ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様の小説も書いて欲しいです (2019年4月13日 15時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ペテン師 | 作成日時:2018年5月18日 21時

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