頭をよぎった小豆色 ページ35
⭐︎
絵心甚八は「そこで、」と声を上げる。
「俺達は“青い監獄”に金を賭けてもいいと思えるような価値を証明しなくちゃならない」
普段は死んだ魚みたいな目をしているのに、今だけはヤケにギラギラと輝いている。
コワ……アンリちゃんに近づかないでほしい……
「で、だ。日本サッカー協会と話をして、とある試合を執り行うことを決定した」
絵心甚八の何か言ってる言葉を丸無視し、私は真剣に絵心の言葉をふんふん頷きながら聴いているアンリちゃんをにこにこ眺めていた。
ら。
「──“糸師冴”率いるUー20日本代表と、“青い監獄”メンバーでの試合だ」
「……！？げほっ、えほっ……ン！？！」
知ってる名前に思わず咽せた。
慌てて駆け寄ってくるアンリちゃんの優しさに愛しさを募らせつつ、冷や汗を浮かべて顔を絵心甚八に向ける。
「ンンっ……大丈夫です、すいません」
「そう？……じゃあ話すけど、Aちゃんには糸師冴とUー20日本代表の世話係を頼むから、そこんとこよろしく」
聞 い て ね え よ 。
えっ……嘘だろ？？という感情を全面に出して絵心甚八を見つめた。私“青い監獄”だけで手一杯なんですけど？今の時点で掃除洗濯スポドリ作成に絵心さんからの雑用の呼び出しまでこなしているんですよ？？？
私を過労死させる気じゃん……(戦慄)
「しょーがないでしょ。……こんなこと言いたくはないけど、糸師冴もUー20も、あんま女子ウケする顔じゃないし」
「サッカーの腕はピカイチなんだけど、それを補って余りあるような顔立ちのせいでマネージャーが誰1人集まらなくて……Aちゃんしかいないの」
「しょうがないなぁ任せてよアンリちゃん！！」
アンリちゃんが悲しそうに言う言葉に反射的に反応してしまった。しまったと思った時にはもう遅く、アンリちゃんの大きな瞳がキラキラと輝いていく。
「ありがとう、Aちゃん！私も手伝いに行くし、2人で頑張りましょう！」
「アー、ウン……ソダネ」
眩しいくらいの笑顔のアンリちゃんからそっと目を逸らしてしまう。
喜ぶ彼女には悪いが、私ってば糸師冴から嫌われてるからなぁ……
糸師凛とはつい最近和解()したものの、あの時は凛の凄まじい勘違いで勝手に避けられ無視をされ、私はその度に兄である糸師冴に「凛に何をした」と詰められていたのである。
「………はぁ」
あの面倒臭いやり取りを思い出し、私は思わず大きなため息を吐いたのだった。
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まったり団子 - ｳｯｳｯ･･･最高だ･･･特に糸師兄弟が揃いも揃って盛大に勘違いしてるのが･･･これからも読ませてください！お願いします！ (2月24日 20時) (
レス) id: f793216af5 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 結葉さん» ありがとうございますーー！🥹これからも応援してくれたら嬉しいです (12月13日 22時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - あいらさん» 返信遅れて申し訳ないです😭冴はもうすぐ出てきたますので、是非お待ち下さい！ (12月13日 22時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
結葉(プロフ) - 更新待ってます”！！！！！！！！ (10月12日 10時) (レス) @page31 id: 119a923417 (このIDを非表示/違反報告)
あいら - このお話が大好きです！早くカイザーやネス、冴に会ってメロメロにしてほしいです！ (10月12日 5時) (レス) @page32 id: 2148135a94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずき | 作成日時：2023年1月29日 21時
