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秋6# 芯と地雷 ページ8

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 広く静かな廊下に、コツコツとローファーの足音が響く。
 Aが扉の前に立つと、ドアは自動で開き、奥に座って待ち構える影山が姿を現した。


「入れ」


 一礼し、中へと踏み入った。背後でドアが閉まる音がする。
 影山の前に立つとAは再度恭しくお辞儀し、「お呼びでしょうか、総帥」と尋ねた。

 影山はオフィスデスクについていた両肘を下ろさぬまま、口元を組んだ指先で隠してAに問う。


「お前は雷門をどう見た」

「……と、言いますと」


 返事は返ってこない。そのままの意味なのだろう。
 追及を諦め、Aはサングラス越しの三白眼を見つめたまま答える。


「本日の雷門中サッカー部員の皆様には、筋肉痛が残っているようにお見受け致しました。前日の夜遅くまで練習なさっていたのかと。しかし、恐らくそれが付け焼き刃に終わり、帝国イレブンには到底及びません」

「そうか」

「ただ……」

「……」


 手元に持っていたボードを抱え直す。
 鬼道が言っていたことが反芻され、だがそれを口に出すのは躊躇われた。
 勘というものか。影山──彼の前でこのことを話すのは、良くない気がした。


「……円堂守」

「……」

「あの者にだけ、何やら強い芯のようなものを感じました。体の中心に太く通っているような。それが──」

「ご苦労」


 言葉を切られた。即座に黙り込む。


「もう戻っていい」

「……失礼致します。本日も総帥業、お疲れ様でした」


 ……円堂守の名を出して無反応だったから、構わないのかと思ったが、やはり触れてはならなかったか。
 どうもこの方は掴めない。もしあの言葉の続きを口にしていたら、どんな反応をなさったのだろうか。



 ──あの者にだけ、何やら強い芯のようなものを感じました。それが有人様や、そして総帥、あなたの中にもあるような気がするのです。



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第二章 秋7# 提案とシッキム→←秋5# 優しさと敗北



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杳覇(プロフ) - に近い感じかな……? 私の作品の中ではかなり短くまとまると思うんで、暇なときに覗いてくれると嬉しいです! 更新がんばるね〜〜!! (2021年10月8日 12時) (レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧ありがとう〜〜!! バチくそに頭良い子なので私に書き切れるかどうかは賭けです🙂 選手に指示を出してゲームを組み立てていく司令塔よりはマネジメントに近い役割だけど、そういう認識でも大丈夫です! フィールドメイキングするスタッフ (2021年10月8日 12時) (レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - あっどちらかと言うと日常の練習での司令塔という感じっぽいね(↓設定までしか読んでなかった) (2021年10月8日 11時) (レス) @page6 id: 2897e279c0 (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 遅れました!!わー作ってから一週間経ってるー(棒読み)頭良さげな子だね!(語彙力はテストで溶けました)選手じゃないっぽい?司令塔の補佐みたいな感じかな?楽しみにしてるね!頑張って!! (2021年10月8日 11時) (レス) @page2 id: 2897e279c0 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 白雪林檎さん» コメントありがとうございます✨ わ〜〜昔から読んで下さってるんですね! めっちゃ嬉しいです…!! ありがとうございます☺️💓 お褒めのお言葉も光栄です✨ 更新頑張ります!! (2021年10月7日 6時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:杳覇 | 作者ホームページ:×  
作成日時:2021年10月3日 12時

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