Side story＃ ウンメイのデアイ ページ4
「あーあー、可哀想だねぇ……」
白き虎は普段、ああやってヤンキーでもないやつに絡んだりはしない。しかし金に弱い。
そのせいか、Aも幾度となく金を渋られた。
つまり、オリオン財団が白き虎に頼んだのが彼に絡むことだったのだろう。
まあ、あいつらがやらなくてもあんな金持ちの匂いプンプンさせてるやつ、あたしがターゲットにして根こそぎスってただろうけどな……。
相手は白き虎の頭だ。素直に持っているものを差し出すのが賢明だろう。
しかし。
「……あいにく、お前に払うような汚い金は持ち合わせていない」
「……おいおい」
一瞬目を見開いた頭の顔が、みるみるうちに怒りで赤くなっていく。
馬鹿じゃねえの。んなこと言ったら──……。
「！」
見守っていると、彼が静かに俯いたのが分かった。
殴られると分かっているのに、庇う素振りも見せはしない。
わざとだ。殴られようとしている。
「……」
誰かに殴って欲しい。
誰かに助けて欲しい。
一見矛盾して見えるその思考は、鏡一枚を挟んだ同じ言葉のような気がした。
Aの胸がドクンと鳴る。
Aは知っている。これが心で、感情なのだと。
白き虎を敵に回すなんて厄介極まりない。
だけど。
「……はっ、仕っ方ねえなっ」
ニヤリと笑い、飛び降りた。その反動でフードが脱げ、自慢の赤髪が広がる。
足元がひやりとして、風に包まれる。
妙に心地よかった。
そして、Aが背中に庇った彼に数日後、保護されることになるだなんて、当時は夢にも思っていなかった。
なぁ、鬼道。最初はサイアクだと思ってたけどさ。
あたしとあんたの出会い。あれこそが、運命ってやつだったのかな。
あいや、違うか。
運命は変えられる。あんたに出会って、そう思うようになった。
あんたとの出会いは、神様に引き合わされたモンじゃねえ。
あたしがあんたを求めてた。
あんたもあたしを求めてた。
だから出会えたんだよな。今になったらそう思う。
だからこそ、ふとしたときに感じるんだ。
お前と出会えて良かった。
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杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧ありがとう！！！ ああああ感動してくれた！？ うっ、嬉しい……！！ 頑張ります！ ありがとね！！ (2021年8月13日 11時) (
レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 白目黒口さん» しろくろありがとうーー！！ ひえ嬉しいです\(//Д//)/ 毎秒更新ww できるだけいっぱい頑張ります！！ (2021年8月13日 11時) (レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 続編！！！待ってました！！！前章の最後の蓮水ちゃんとユリカちゃんのところでうわあああああ(語彙力)ってなりましためっちゃ面白い。更新頑張ってね！応援してます！ (2021年8月13日 11時) (レス) id: 2aa92eadb7 (このIDを非表示/違反報告)
白目黒口(プロフ) - ああああ続編ッ！おめでとう(=´∀｀) 出だしから最高です！！ 無茶しない程度で毎秒更新()頑張ってください！ (2021年8月13日 10時) (レス) id: c29c1a0e83 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 蒼乃さん» さすあお！！ ありがとう！！ そうですね、イチャイチャさせますよとことん(( むしろここからもまだ本番感もあるというか、れんの成長に関わる部分になってくるので、気長にお付き合い頂ければなと思います！！ がんばるねー！！ (2021年8月13日 10時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec4/
作成日時：2021年8月13日 10時
