☆Side story☆ 拐われた東雲達 ページ40
「黙れ。不浄の者」
「へっ」
「『！』」
悪魔が、嫌がる春奈の腕を乱暴に掴んだ。
「春奈ぁぁ！！」
「チッ…えあッ！」
「！」
春奈の元へ行こうと駆け出した有人に、悪魔がボールを蹴り込んだ。
鳩尾を押さえ、倒れる有人。
「お兄ちゃん！！ぅあっ…！」
『！！』
有人に駆け寄ろうとした春奈の腕を掴み、悪魔は春奈を見下ろす。
「お前は選ばれた。魔界にな」
何かの術や魔法の類だろうか。春奈は意識を失い、悪魔の腕に抱かれた。
それを見て、僕は拳を握った。
『っ……はあっ！！』
「！」
最後の力を振り絞り、腕を振り上げる。
それは天使に難なく避けられたが、一瞬の隙は出来た。
天使の腕から転がり落ちる。噛んだ唇から血が滲む。
「あいつ、唇を噛み締めて意識を……！」
『春奈を……返せ！！』
「おいおい、こいつマジで人間かよ？」
もつれそうになる足を叱咤して、悪魔に手を伸ばした。
もう少しで届く、という時に、視界を奪われる。
「そこまでです。こんな奴に触れたら、あなたは穢れてしまう」
「春香あああああああ！！！」
『……ま、……もる』
最後に守の声を聞きながら、僕は意識を手放した。
No side
意識を失った東雲を、天使が再び抱き抱えた。
驚いたような表情で彼女を見つめる。
「ここまで意識を保つとは……余程精神的に強いと見える。あの動き……そのおなごをさぞ大切にしているのだろうな」
「A！！Aっ！！」
「春奈！！離せ！！」
円堂と鬼道が必死に彼女らの名を呼ぶが、意識は戻らない。
やがて眩い光と共に、彼らは消えてしまった。
二人がしていた伝承の鍵。
あの伝説通りならと、イナズマジャパンと他国数名はマグニード山へ向かった。
「「あっ！」」
「塔子！リカ！」
マグニード山の中腹で、塔子とリカがスピードを上げた。
そこには老人が二人、並んで立っていた。
「アンタ達！ここで何してんだよ！！」
「……ほう。やはり伝承の鍵は、お前さんらを選ばなかったと見える」
「良い。それで良い」
「な、何のこっちゃ……」
「知ってるのか？」
追いついた円堂が尋ねると、二人は顔を険しくする。
伝承の鍵を押し付けたのが、この老人達だというのだ。
「アンタらのせいで……！」
「春奈とAがぁ！」
「待て！」
「「っ……！」」
老人に突っかかろうとした二人を、円堂が止める。
二人は拳を握りしめた。
☆Side story☆ 頼んだぞ→←☆Side story☆ 現れたそれ
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杳覇(プロフ) - 鈴松しおん@受験成功!!褒めて、超褒めて←さん» うわあああありがとうございます！！どうかご無理なさらず！！よろしくお願いします！！ (2020年3月10日 21時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
鈴松しおん@受験成功!!褒めて、超褒めて←(プロフ) - あ、絶ッ対水着姿も描きます(真顔) (2020年3月10日 21時) (レス) id: 833b5b0a6b (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - きららさん» きらら様っ！！ありがとうございます！！感動して頂けたようで何よりです……！！ほんとですか！？嬉しい…！！実は今、新作を目論んでまして……。 本当にありがとうございます。きらら様の応援を糧に、頑張ります！！ (2020年3月10日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
きらら(プロフ) - 本編完結おめでとうございます!!遂に天空の巫女シリーズ終わりかー…やばいです、めっちゃ泣いた…番外編のイナオリトリップとかも面白かったです！これからも作品を作ったりするならばすぐさま駆けつけます！作者様も作品も大好きです！これからもずっと応援してます！ (2020年3月10日 16時) (レス) id: 36a6836253 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 雪さん» 雪ちゃんっ！！ありがとうー！！そうだね、私もそう思ったよ。すばっ！？ううっ、ありがとう……(T ^ T)私も雪ちゃんのこと、大大大好きだよ！！こちらこそ、本当にありがとう！！ (2020年3月10日 8時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作成日時：2020年3月3日 21時
