586話 お姉ちゃん。僕、 ページ15
No side
「くそおおおお！！」
「「！」」
喜びに沸くイナズマジャパンと対照的に、唇を噛むリトルギガント。
そんな彼らの気持ちを代弁するかのように、大介はベンチの前で叫んだ。
「悔しいぃ！本ッ当に悔しいいい！！いいか！？この気持ちを忘れるな！！糧にしろ！！もっと強くなれ！！
そして勝てえ！！」
「はい！」
体中で悔しさを表す大介に、ロココは笑って答えた。
リトルギガントの表情は、晴れやかだった。
「「はい、監督！」」
Aside
「久遠監督！」
ベンチの前に並ぶ。感極まった様子の守が、監督の名を呼んだ。
それ以上何も言わなかった。
「……俺に言わせれば、まだまだ欠陥だらけだが。お前達は今、
──世界で一番マシなプレーが出来るチームになった！」
「「！」」
監督の言葉に、嬉しくなった。
監督が優しく微笑んでいて、また泣きそうになる。
「よくやった……！」
「「ありがとうございました！！」」
拝啓、お姉ちゃん。
愛する人と、最高のサッカーが出来たよ。
世界一を賭けた試合、面白かった。
優勝出来た。お姉ちゃんも、空から見ててくれたかな。
帰ったら、お墓参りに行くね。
ずっと忘れててごめん。これからは毎年行くよ。大切な人を連れて。
P.S. お姉ちゃん。僕、サッカー大好きだ！
次の日の夕方。僕は海岸に来ていた。
なぜか急に、海が見たくなったのだ。毎日見ていたのに、今日はまた、違って見える。
昼間のうちに、ロココやフィディオ達は各国へ帰って行った。
サッカーをやっていれば、また必ず会える。それを知ってるからこそ、別れは寂しくなかった。
「お、A！」
『！守っ』
振り返ると、守がタイヤの木に登っていた。
タイヤを吊るすロープを外しているらしい。
ドスン、と海岸に砂埃を上げさせたそれを、守が優しい目で眺める。
「こいつも、仲間の一人なんだよな。ありがとう……」
『ふっ。僕はこいつに襲われかけたけどね』
「ははっ、そうだな！」
二人で笑い合う。立ち上がった。
どちらからともなく、向かい合う。
「ありがとう、A」
『ありがとう、守』
差し出された大きな右手を握る。
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杳覇(プロフ) - 鈴松しおん@受験成功!!褒めて、超褒めて←さん» うわあああありがとうございます！！どうかご無理なさらず！！よろしくお願いします！！ (2020年3月10日 21時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
鈴松しおん@受験成功!!褒めて、超褒めて←(プロフ) - あ、絶ッ対水着姿も描きます(真顔) (2020年3月10日 21時) (レス) id: 833b5b0a6b (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - きららさん» きらら様っ！！ありがとうございます！！感動して頂けたようで何よりです……！！ほんとですか！？嬉しい…！！実は今、新作を目論んでまして……。 本当にありがとうございます。きらら様の応援を糧に、頑張ります！！ (2020年3月10日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
きらら(プロフ) - 本編完結おめでとうございます!!遂に天空の巫女シリーズ終わりかー…やばいです、めっちゃ泣いた…番外編のイナオリトリップとかも面白かったです！これからも作品を作ったりするならばすぐさま駆けつけます！作者様も作品も大好きです！これからもずっと応援してます！ (2020年3月10日 16時) (レス) id: 36a6836253 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 雪さん» 雪ちゃんっ！！ありがとうー！！そうだね、私もそう思ったよ。すばっ！？ううっ、ありがとう……(T ^ T)私も雪ちゃんのこと、大大大好きだよ！！こちらこそ、本当にありがとう！！ (2020年3月10日 8時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作成日時：2020年3月3日 21時
