祝！第110話 目は口ほどに物を言う ページ23
豪炎寺の肩から、円堂の手が離れる。
それに合わせ、豪炎寺は静かに立ち上がり、円堂に背を向けて歩き出した。
「……決めた事、って……」
「……」
そんな豪炎寺の背中に、言葉をぶつける円堂。
「それで良いのかよ!?サッカーをやめるなんてっ…本当に良いのかよ!!?」
「……すまない、円堂……」
僅かに震えた声で呟いて、豪炎寺はそのまま立ち去っていく。
芝の向こうに消えていく豪炎寺の背中を呆然と見送る私達。
私はその背にも、円堂にも、声を掛ける事が出来なかった。
「豪炎寺……っ」
『……』
小さな声で呟いて、悲しそうに目を伏せる円堂。
しかし、その目には直ぐに強い光が灯った。
……豪炎寺とサッカーがしたい、諦めない、という強い光が。
「……美麻」
『先に帰ってて。私は暫く残る』
「いや、一緒に帰りたい」
『！』
意外な台詞に、河川敷に入って行こうとしていた足を止め、振り返る。
円堂は瞳に光を
不意に吹いてきた南風が、私達の髪を揺らす。
『……分かった』
そんな瞳で言われたら、頷くしかない。
「美麻は、知ってたのか？」
『……まあね』
雷門中までの道のりをゆっくりと歩みながら、言葉を交わす。
お互いの方を見ることもなく、小さなやりとりが続いていた。
「……豪炎寺、本当はサッカーやりたいんだ」
『……』
「あいつは、本当は誰よりもサッカーが好きな奴なんだよ」
『……』
「なのにっ……！」
ギリッと奥歯を噛みしめる音が聞こえる。
拳を握り、言葉を絞り出した円堂。
『……ええ。円堂のやりたい様にやれば良いと思うわ』
「……ああ」
雷門中に辿り着いた私達。
河川敷を出てから初めて顔を見合わせ、視線を交わし合う。
そのまま私達は、何も言わずに宿舎へ入って行った。
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Vermut(プロフ) - 蒼乃さん» wwありがとう！！そうよね、不動絶対赤面してる！！(笑) <(_ _*)> ｱﾘｶﾞﾄｫ (2019年1月23日 20時) (
レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - 『きゃ……！』とはなんだ『きゃ……！』とは！！かわいすぎるじゃないか！！普段クールな美麻ちゃんがそんな可愛いことをしたら不動がどうなると思ってるんだまったく！！素晴らしい！！← (2019年1月23日 18時) (レス) id: e3feac7888 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - 奇凛さん» あああありがとうっ！！ (2019年1月11日 5時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
奇凛(プロフ) - なっなぜだ？なぜ通知がこなかったぁぁぁぁ見るのがものすごくおくれた。。。。気を取り直して、遅れたけど、続編おめでとう！ (2019年1月10日 20時) (レス) id: e605ff304b (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - 蒼乃さん» 惜しい(笑) ここからあのシーンに入っていk((←ネタバレ ありがとおおおお(泣)頑張りますっ！！当日だから遅くないかもねwwメリークリスマス！(完全に遅い) (2018年12月26日 11時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Vermut | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2018年12月25日 17時
