第109話 決心 ページ22
「……別に何でもない」
『……』
「……そっか！だったら良いんだけど」
豪炎寺の返答に、円堂は少し微笑む。
「……じゃあな」
『……円堂には、ちゃんと自分の口から言いなよ』
「ッ……」
「？」
階段を登って行きかけた豪炎寺の足が止まる。
苦しそうに振り返った瞳は、今にも泣き出しそうで。
��円堂とサッカーがしたい��。そんな豪炎寺の言葉が、聞こえてくる様だった。
「＿＿え…!!?」
『……』
豪炎寺の口から全てを聞いた円堂が絶句する。
「サッカーを……やめる……!!?」
「……アジア予選が終わったら、医者になる為にドイツに留学する」
「留、学……」
受け止めきれない。そりゃあそうだろう。
しかし、円堂の思考は豪炎寺の真剣な表情を見ているうちにびゅんびゅんと巡回し、今言われた言葉の意味を理解するまでに至っていた。
「……ちょ、ちょっと待てよ豪炎寺……いきなり留学なんて……!!何でそんな事になるんだよ!?」
「前から父さんに言われていたんだ。早くサッカーをやめて、学業に専念して欲しいってな」
それを聞くと、円堂は立ち上がった。
豪炎寺の真正面まで駆け、豪炎寺の肩を掴む。
豪炎寺は咄嗟に目を逸らした。
「だからって!!今やめなくても!!
次の試合にさえ勝てば、俺達は世界へいける…!!世界と戦えるんだぞ!?それを今、急にやめるなんてっ……!!
何で今!?何でそんな事になっちゃってんだよ!!?
豪炎寺!!(ﾊｯ」
『っ……』
円堂が気が付くと、豪炎寺の唇が震えていた。
普段無表情な豪炎寺だからこそ、この小さな動きで、何を考えているのか分かる。
「もしかして……お前のお父さん、サッカーを……」
「ｯ…!!」
「だから、だから今すぐサッカーをやめて留学しろって!?豪炎寺……豪炎寺!!」
言葉に反応した豪炎寺を見て、円堂の��もしかして��は確信へと変わる。
豪炎寺の肩を揺らす円堂。
豪炎寺は一度瞳を閉じると、円堂を真っ直ぐに見つめた。
「＿＿もう決めた事だ」
「っ……!!!」
祝！第110話 目は口ほどに物を言う→←第108話 自分に嘘をつかないで
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
塔子の帽子
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Vermut(プロフ) - 蒼乃さん» wwありがとう！！そうよね、不動絶対赤面してる！！(笑) <(_ _*)> ｱﾘｶﾞﾄｫ (2019年1月23日 20時) (
レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - 『きゃ……！』とはなんだ『きゃ……！』とは！！かわいすぎるじゃないか！！普段クールな美麻ちゃんがそんな可愛いことをしたら不動がどうなると思ってるんだまったく！！素晴らしい！！← (2019年1月23日 18時) (レス) id: e3feac7888 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - 奇凛さん» あああありがとうっ！！ (2019年1月11日 5時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
奇凛(プロフ) - なっなぜだ？なぜ通知がこなかったぁぁぁぁ見るのがものすごくおくれた。。。。気を取り直して、遅れたけど、続編おめでとう！ (2019年1月10日 20時) (レス) id: e605ff304b (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - 蒼乃さん» 惜しい(笑) ここからあのシーンに入っていk((←ネタバレ ありがとおおおお(泣)頑張りますっ！！当日だから遅くないかもねwwメリークリスマス！(完全に遅い) (2018年12月26日 11時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Vermut | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2018年12月25日 17時
