番外編�� 名前 ページ13
「……」
暫く経って、そのまま美麻は寝ちまった。
起こさねえ様に手を抜くと、手にあった温もりが消えていく。
が、俺の手はかなり熱いままだ。
「っと」
時計を見れば、もうそろそろ昼。
こいつ朝飯も抜いてるし、食べねえと身体が持たねえだろ。
「……」
男の前で無防備に眠る美麻を見つめ、A、だなんて呟いてみる。
後ろに「チャン」がつかない名前呼びなんて初めてじゃねえか？
「……飯、作るか」
俺は熱い頬を冷ます様に、Aの部屋を出た。
「よっ……と。起きろ」
『んん……』
取り敢えず粥を作り、また持ってきた。
肩を軽く叩くと、Aは可愛らしい声を出しながら目を開ける。
「飯だ。食え」
『んう……』
とろんとした瞳が粥を捉えると、Aはぐっと起き上がる。
危なっかしいので背中を支えてやると、意識がはっきりしてきたのか手探りで眼鏡を拾った。
『……不動』
「あ？」
さっきからこればっかだな、と呑気に考えていたが、次に発せられる言葉は思ったよりもでかい爆弾となって襲いかかってきた。
『……食べさせて』
「へーへー何でもしてやりま……は？」
こいつ、マジで頭大丈夫か。
熱が出るとこんなになりやがるのか。
頼むから俺の理性をぶち破りに来るのやめてくれ。
「何言って……」
『一人じゃ食べれない。……お願い』
……くっそ、なんだその瞳は。
これでノーと言える奴がこの世にいるんだろうか。
「っ……しゃーねえな…!!」
『ありがとぉ……』
ふにゃりと笑うAから全力で目を逸らし、スプーンで粥を掬う。
息を吹きかけて少し冷まし、Aに差し出した。
『あーん』
「っ…！」
その様子に、何処か猫っぽさを覚えた。
そんなAが
「〜〜っいい加減目を覚ましやがれA!!……あ」
しまった、心の中でだけじゃなく、堂々と名前呼びしちまった。
「……み、みあs((『A……が、いい』……A」
名前で呼ぶと、Aは嬉しそうに笑う。
『……あきおって、呼んで、良い？』
「……好きにしな」
『うん、あきお』
……一晩経ってAの熱が冷めると、Aは熱があった時の記憶が抜けていた。
完全に抜けていた訳じゃなく、ぼんやりと覚えていた為、真っ赤な顔して全力で謝られた。
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Vermut(プロフ) - 蒼乃さん» wwありがとう！！そうよね、不動絶対赤面してる！！(笑) <(_ _*)> ｱﾘｶﾞﾄｫ (2019年1月23日 20時) (
レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - 『きゃ……！』とはなんだ『きゃ……！』とは！！かわいすぎるじゃないか！！普段クールな美麻ちゃんがそんな可愛いことをしたら不動がどうなると思ってるんだまったく！！素晴らしい！！← (2019年1月23日 18時) (レス) id: e3feac7888 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - 奇凛さん» あああありがとうっ！！ (2019年1月11日 5時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
奇凛(プロフ) - なっなぜだ？なぜ通知がこなかったぁぁぁぁ見るのがものすごくおくれた。。。。気を取り直して、遅れたけど、続編おめでとう！ (2019年1月10日 20時) (レス) id: e605ff304b (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - 蒼乃さん» 惜しい(笑) ここからあのシーンに入っていk((←ネタバレ ありがとおおおお(泣)頑張りますっ！！当日だから遅くないかもねwwメリークリスマス！(完全に遅い) (2018年12月26日 11時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Vermut | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2018年12月25日 17時
