命令2＃ 少年 ページ3
イヒヒヒヒヒ、と不良達の笑い声が響いた。
灰崎は唇を噛みしめるが、どうすることもできない。それは、稲森達も同じだった。
何も答えることが出来ずにいると、不良達の顔から笑みが消える。
「チッ。シカトかよ……なんか答えたらどうなんだァ！？」
「くっ……！！」
殴られる──！！
灰崎の眼前に張り上げられた拳を見て、稲森が思わず目を瞑った、その時だった。
「──なんだ、テメェは！？」
「「！」」
灰崎と不良との間に、一人の人間が割って入り、拳を受け止める。
黒いフードがその反動でふわりと取れ、夜空の様に美しい青髪が露わになった。
「……」
「っ！？がはッ！！」
目にも止まらぬ速さで鳩尾に拳を捻じ込み、不良が前屈みになったところへ、素早く跳躍して踵落としを喰らわせる彼。
仮面を付けており、顔は分からないが、見える口元は真っ直ぐに結んである。
その不良はばたりと倒れた。どうやら気絶している様だ。
それを見て、残りの不良が目を見開いた。
「お前はっ……！」
「漆黒のマントに、夜空みてえな青髪……そして、その紅の瞳！」
「──
仮面の目から、彼の赤い瞳が光った。
「早く逃げろ！」
「「！」」
あまりの早技に見惚れていた稲森達は、彼の声に目が覚め、慌ててその場から猛ダッシュで逃げ出す。
しかし神門達を考慮すれば、全速で走る訳にはいかない。
「っ、失礼」
「「──きゃ！？」」
そんな彼らを見兼ねてか、彼は神門達を羽のように軽々と抱え上げる。
彼はそのまま稲森達の先頭に舞い降りると、安全な場所まで誘導した。
「「はぁっ…はぁっ……」」
何とか不良達を撒く事に成功した稲森達。
それもこれも、今神門達を下ろして『怪我はないか？』と尋ねているこの少年のお陰だ。
稲森達と同じ、いや、それ以上のスピードで走っていたはずなのに、彼は息一つ乱れていない。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 54人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧〜！！？なんと！！見てくれたのか！！！(うん、やめておいた方が良い！！)イナイレ知らない状況なのに、見ててくれたのすっごい嬉しい…！！ありがとう！！続編も頑張ります！！ (2020年3月23日 13時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - お疲れ様〜。そして続編おめでとう！この作品は、私が初めて最初から見ることができた杳覇ちゃんの作品です。(他のは遡るのが大変で……ごめん)イナイレは全然知らなくて(灰崎くんって誰？って感じ)だけど、面白いってことは読んでいて伝わってきたよ！続編頑張れ！ (2020年3月23日 12時) (レス) id: 2c57213a78 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 奇凜さん» きー…！！ごめんなんか通知が来んかった！！ありがとおおおーーー！！！嬉しい！！良かった！！ 良いのおおおお！！？ありがとうございます！！お願いします！！！感動の極み！！！！ほんっとおおにありがとう！！ (2020年3月16日 20時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
奇凜(プロフ) - はあああああああああああめっちゃ好き！！！！！！ストーリー好みすぎて好みすぎて！！！！蓬莱ちゃ描いてもいいかな！！！！？？？？ (2020年3月13日 18時) (レス) id: 937d8618c2 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - スカーレットさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！！お気遣いもいただき、ありがとうございます。更新頑張ります！！ (2020年3月13日 10時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2020年3月10日 21時
