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第5章・血か、絆か。 ページ26

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フ「おいっ、キヨお前雪原さんと仲良いのかよ」



「いや、なんつうか一緒に帰って飯食った事あって」



フ「はあ!?聞いてねえべ、そんな話・・・」



ま「藤原くんおはよ」




ふん、と不貞腐れるフジにもお構い無しで挨拶をする雪原


相変わらずの神経だ。





「で?なんでお前がここにいんの?」



ま「清川くんと一緒に登校したかったの」



「ふぁ・・・そーかよ」





勝手に出てくるあくびを押し殺しながら俺は冷たく返した





ま「Aちゃんは元気?」



フジ「雪原さんもAちゃんのこと知ってるの?」



ま「藤原くんも?


私はキヨくんと一緒にご飯を食べた時にAちゃんもいて」



フジ「俺は昨日2人が泊まりに来て」




へえ、そうなんだ。と互いに納得し合ってる様子を見ると

コイツらって結構お似合いなんじゃねえのとか思ってしまう





「Aは元気だよ!昨日なんて7の段殆ど覚えてさ

はは、でも8と9かける時の答えが一緒なんだよなぁ」



ま「清川くん楽しそうだね


あ、最近はチャリ通じゃないの?」



「あぁ、アイツといると本当楽しいよ


・・・ってなんでお前俺が昔チャリ通だったこと知ってんだ?」





雪が多く積もってくる9月にはとっくにチャリ通は辞めていた。


つまりコイツはもっと前から俺をストーキングして・・・?





ま「あーあ、やっぱりね」





雪原は立ち止まってくるっと俺らの方を向く





ま「もっさい眼鏡で迷子のおでぶちゃん、春に自転車の後ろに乗せた憶えない?」





俺は必死に思考回路を働かせて記憶を春まで遡らせた





「乗せ、た・・・!


え、えぇ!?お前あん時の迷子野郎!?」




ま「あはは!そうそう


今頃になって転校生が可愛いって騒がれるの不思議じゃなかった?」





確かに俺は桜道で迷っている彼女を後輪に乗せた


その時の女はボサボサの髪で少しふくよか、度のキツイ眼鏡をかけてたっけ。





「お前・・・すげえな、見直したわ・・・


まじでめちゃくちゃ可愛くなったな・・・」





これ程変わるのにどのくらい頑張ったのだろうか


並大抵の努力じゃないはずだ


今更になって周りが可愛いと騒ぎ出したのも、転校したてはあの容姿だからって事か。




ま「へっ・・・き、急に褒めないでよ!」




顔が真っ赤になる雪原。




「いや、本音だって。素直に受け取れよ」



フジ「そうそう、キヨが素直に褒めることなんてないんだから」





そういうフジの尻を軽く蹴る





ま「あははっ、2人って面白いね


こんな息子がいたら幸せだろうなあ」




フジ「雪原さんのご両親こそきっと幸せだよ!」




ま「ふふ、どーだろ、そうだといいな


うち親2人共いなくなっちゃったから」


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設定タグ:キヨ , 実況者 , 最終兵器俺達   
作品ジャンル:泣ける話
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さんご(プロフ) - すずなきさん» まず読んでいただきありがとうございます。妹さんのお名前にされてたんですね、、またいつでも読みに来てください (8月24日 19時) (レス) id: b4a1483ffc (このIDを非表示/違反報告)
すずなき - 夢小説漁りに来ただけなのに最後で泣いてしまった....しかも、子供の名前、数年前になくなった妹の名前にしてたので、もうぼろぼろ泣いちゃって..今回は素敵な小説、ありがとうございました、また読ませて下さいね🤭 (5月23日 22時) (レス) @page50 id: 3087fe55b6 (このIDを非表示/違反報告)
さんご(プロフ) - 雪音(ユネ)さん» そう言っていただけて本当に嬉しいです😳💕この作品を見つけて、開いて読んでくださりありがとうございました!! (2022年6月12日 13時) (レス) @page32 id: 435cdb899d (このIDを非表示/違反報告)
雪音(ユネ)(プロフ) - 占ツクでこんなに泣かされると思っておらず、自分でも驚いてます(笑)本当に素敵な作品です。ありがとうございます。 (2022年6月11日 13時) (レス) @page50 id: a8cb4580a1 (このIDを非表示/違反報告)
さんご(プロフ) - トマトまとさん» めっちゃちゃんと読んでいただけて本当に嬉しいです〜(;_;)普段あまり書かないタイプの小説なのですが楽しんでいただけたのでしたら幸いです😌❤️御愛読ありがとうございました!! (2022年4月30日 19時) (レス) id: 435cdb899d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さんご。 | 作者ホームページ:作者名からどうぞ  
作成日時:2020年11月2日 20時

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