鱗のつばさ (ページ45)

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「フロイドは誰かと踊るの？」

「オレはラウンジの調理場回さないといけないからなぁー、あでももしかしたらジェイドと参加しちゃうかも」

「同じ顔が同じ服着て踊るのか……」

「だってジェイドと踊れんのオレくらいしかいないでしょ」

そう言われ、確かにと思った。

この二人の手綱を完璧に引けるのはお互い自身くらいしかいないだろう。

男同士で踊っているのも珍しくないから(半分くらいは罰ゲームだけど)。

マイクがしっかり動くのを確認したら、近くに置かれていた「調整終了」と書かれた紙を貼っておく。

そうしたら明日には会場に運ばれていることだろう。

「できた、そっちはどう？」

「弦が切れるような感じはないし大丈夫だと思うよぉ」

「よかった、じゃあそろそろ食堂も空きだす頃だしご飯食べに行こうか」

講堂から食堂まで移動すれば、ハーツラビュルの生徒が少ないので席は空白が多い。

背丈的にかなり目立つ双子の片割れを探せば、端の席に二人で座っているのが見えた。

クリーム系のパスタにコールスローとアイスコーヒー、ムースのケーキを頼んで二人と合流した。

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