【文スト】仕事をしない太宰治は家事が出来ない

仕事をしない ページ4

指摘された箇所をミスのないように直していくAの横から呆けた声が飛んできた



「君本当に仕事出来ないねぇ」



だらぁん、と効果音を付けても良いほど椅子にもたれ掛かっているだけの太宰に、Aは頬をピクリとさせる


「…太宰さんに言われたくありません！」


キッと睨みつけるAに、太宰は背筋を伸ばし、長い指を掲げて見せた


「Aちゃん、良いことを教えよう」


珍しくシャキッとした太宰に、Aは思わず手を止めて太宰を見つめる









「私は仕事が出来ないのではなくて、しないだけだ!」









自信満々にそう声高らかに告げる太宰に、国木田の怒声が降りかかったのは、言うまでもない


国木田に胸倉を捕まれ、揺すられても尚ヘラヘラしたままの太宰に、Aは思考を巡らせる








(やっぱり太宰さん…嫌いっていうか…苦手だなぁ)








・仕事をしない


・職場に来ない


・入水する


・女性を口説く


・国木田さんを怒らせる


・何を考えているかわからない


・仕事を押し付ける


・仕事をAに押し付ける


・太宰にとにかく仕事を押し付けられる





…ーとまぁ、以上の事＋その他諸々の事情により、Aは太宰が苦手であった





国木田の怒鳴り声を聞きながらふぅ、と息を吐くと、Aは再びパソコンへと向かった

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