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第百肆夜・「金髪の少年」 ページ15

僕があの時、もう少し、もう少しだけ早く、

Aがまだ生きてるって分かっていたら・・・

無理かもしれないけど、連れ出して手を取って

どこか、誰も知らないような遠くに逃げることだってできたのになぁ・・・・


何処か、遠く、遠くに――――


――――――――――――――
―――――――――――
―――――――



"「・・・ねむいです。おあいて、いかがです? Aお嬢」"


目は眠そうに細められ、にこりともせず、

眠そうな声で黒縁の眼鏡をかけた金髪の少年はそう言う。


まるで、この戦いをお遊びかお遊戯か何かだと思っているかのような面持ちで。


「・・・君みたいな小さな子に構ってる暇なんてないんだけど・・・」

呟くようにそう言い、眉をひそめる。

すると少年は「なにかいいました?」とでも言いたげな表情でこてん、と小首を傾げた。


「僕、ちいさなこ、じゃないですよ。なまえ、ハルっていいます」


ゆっくりと言葉を発していく少年―ハルはそう言い、二本の長剣を構えた。


「じこしょうかいは、ここまで。

 ゲヱム、はじめませんか?」


ハルはそう言うと私の返事なんて最初から待っていなかったようで、

二本の長剣を構え直して突進してきた。


小さいだけに、動きが速い。


振るわれる二本の長剣を二本の小太刀で体に触れるのを避け、

身をかがめたりして攻撃をかわしていく。


「そんなんじゃ、Aお嬢、まけますよ?

 しんじゃいますよ?」


どうやらハルはこちらから攻撃してこないことを不思議に思ったらしい。

別に、策略として攻撃してないわけじゃない。

この、生死を分けるゲヱムは簡単に言うと、否、"戦争"は



運試し だから。



全ては運で決まる。

策略も、相手に読まれてしまえば終わり。

戦力もあまり当てにならない。

自分の体力という運が尽きれば御終いなんだから。



だから、その隙にできた運を―――――




私は、どんな手を使ってでも


奪い取る。





「―――――っ!?!?!?」



ハルが悲鳴を上げる。


「小さな子にしては、随分短い悲鳴なんだね。えらいえらい」


にっこりと笑って優しげに言ったはずなのに、ハルは体を震わせて怯えだした。


ハルはまだ、長剣を持ったまま。




―作者の部屋―

佐斗さんにお願いして主人公さん描いてもらいました!

http://uranai.nosv.org/uploader/uploaded_files/8/2/9/8293c15fdffc54baca247494de88b377.jpg

すごく可愛くて嬉しいです(((o(*゚▽゚*)o)))

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ミシェリ - この小説の大ファンです!これからも頑張ってください!!あと日替わりのパスワードって何ですか?凄く見たいのですが、何処かにのってました? (2015年6月3日 21時) (レス) id: 2f3002f74e (このIDを非表示/違反報告)
凛勇(プロフ) - 玲琉.さん» 申告有り難う(^∀^*) 分かった!楽しみに待ってるね☆ d(`・ω・´ ) (2014年8月24日 13時) (レス) id: 14a79c903a (このIDを非表示/違反報告)
玲琉.(プロフ) - 紅凛檎さん» ok〜(^-^)/ 手紙届いたよ!!有難う!只今お返事作成中ー( *`ω´)待っててね! (2014年8月24日 10時) (レス) id: 754b0bfd10 (このIDを非表示/違反報告)
紅凛檎 - 玲琉.さん» うわっ!ログインダメだったよ;;ちょっと、名前変えて登録し直して来るね;その時は、また友達忠告?宜しくね; (2014年8月24日 9時) (レス) id: 14a79c903a (このIDを非表示/違反報告)
玲琉.(プロフ) - 紅凛檎さん» 久しぶり!!!!!会いたかったよぉぉお!!何でログインできなくなっちゃうんだろう・・・?手紙ありがとう♪楽しみに待ってる(`・ω・´) (2014年8月22日 9時) (レス) id: 754b0bfd10 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:玲琉. | 作成日時:2014年6月28日 12時

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