検索窓
今日:5 hit、昨日:6 hit、合計:16,076 hit

30 ページ30

目を開ければ、部屋は真っ暗になっていた。

いつの間にか寝ていたらしい、ベッドからゆっくりと立ち上がって部屋の電気をつける。

「17:00過ぎ、か…微妙な時に起きちゃった」


乱れた髪をとかし、シワの寄った服をパンパンと払う。

「うわぁ…目ぇ腫れぼった…」

夢の中でかなり泣いたけれど、それは現実でも起こっていたらしい。無意識って怖い。

洗面台で軽く洗って、辛うじてマシになった顔をタオルで拭く。



夜ご飯食べに行こ、と足取りをふらつかせながら部屋を出た。

キッチンに行くと厨房で働いている名綱美湖、通称ナコがいた。

ナコは私の二つ上で、一番歳が近く働きはじめてからの年数も同じで、友達のような人だ。


「鈴、大丈夫?午後の仕事休んだって聞いたけど…」

「うん、午後一杯休んだからもう大丈夫。心配かけてごめんね、ナコ」

ナコはそっか、と微笑んで夕食を出してくれた。


ナコに話したのはきっと夏帆さんだろう。

あの人割とお喋り好きみたいだったから。



今日は鮭のムニエルらしい、それとご飯、付け合わせのサラダを頂いた。美味しい。

今はあまり人が少ない時間帯で、使用人のうち私とコックのナコ、そしてトーマさんしかいない。

けれどこの三人は一番歳も近く、一ノ瀬家の使用人の中で一番仲が良い、と皆に言われる程だ。

そんな三人が集まった訳だから、話がよく弾む。



「このムニエル旨いね…サバ?」

「鮭に決まってるでしょ」

「どうやったら間違えるんですかそれ」



そうして笑っていたら、先程の夢の不快感も薄れていた。


───────

遅くなりましたが使用人の年齢と名前です。
結構今からクライマックスに向かう感じではあるんですが、まだちょこちょこ出るとは思いますので参考にして下さい〜


従者長 浜名夏帆 54(夏帆さん)
  南原泉 22(泉さん)
  笠松斗真 33(トーマさん)
  芳野鈴 28
コック長 山村茂 60(シゲさん)
  名綱美湖30(ナコさん)
運転手兼庭師 菅田実48(スガミさん)
  林野晃35(アキさん)

31→←29



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (13 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
16人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , そらる
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:月見だんご | 作成日時:2018年3月31日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。