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『承太郎、もしかしてあれ毎日?』
「まぁ、海外ではキスが挨拶の国もあるしそんなに恥ずかしがらなくても」
「やかましい…」
承太郎を連れ出すことに成功して念願の三人登校中なのだが、話題はホリィさんと承太郎の“行ってらっしゃいのチュー”がかっさらっていった。
ホリィさんは海外の人だし承太郎と仲も良いからおかしなことではないんだけど、日本の価値観で染まった私にはいささか刺激が強すぎるというか…。
けどなぜか見てて和やかな気持ちになる。ホリィさんパワーだ。
花京院のフォローにますます無口になっていく承太郎を見ながらも、初めての人との登校に心は踊り狂っていた。
『そういえば香港の時もだけど花京院他国のことに詳しいよね。
テーブルを人差し指で二回叩くとありがとうのサイン、だったっけ』
「よく覚えてるね、詳しいってほどじゃあないけど暇つぶしに本を読んでたら覚えちゃって」
「あの時はポルナレフに邪魔されて数は聞けなかったけどな」
『許してあげてよ』
意外と会話の途中に割って入られたこと根に持ってたんだ。
まだよそよそしかったポルナレフを思い出すと会いたくなってくるけど、今フランスなんだよな。
シルバーチャリオッツと仲良くなれたからなおさら。長期休みを待つしかないか。
『そういえば、承太郎は「きゃー!JOJO!!会いたかったわ!!」
『ありゃっ』
承太郎は詳しい分野とかあるの?
そう聴こうとしたが、言い切る前に横から発せられた黄色い声にかき消される。
「JOJO」と呼んだ女生徒は吸い寄せられるみたいに承太郎の腕に抱きついた。
会話を続けるという手もあるが気まずいので遠慮しておこう。
まぁ何日も会えてなかったんだしこの熱の上げ方は仕方ないか。
「何十日も休んで寂しかったのよ?」
「てめー…「いやー!JOJO!!JOJOがいるわ!!」
「えっ⁉本物のJOJOなの⁉」
体がぶつからないように一歩下がると、承太郎の声に反応した周りの女生徒がその隙間を埋めんとばかりに集まってきた。人はどんどん増えていきバーゲンセール並みに。
人に押されていきいつの間にか承太郎とそれなりの距離が開く。
さっきまで並んで歩いていたのが幻だと言われても信じるよ。
『…これってさ、この状況が日常茶飯事って可能性ある?』
「前に登校風景見たけどこんな感じだったよ」
『わお』
三人で登校…出来たと言えるのかな、これは。
校内までの登校を目指すなら道のりは遠そうだ。
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酸性雨の1つ(プロフ) - 蛸山葵さん» いえいえ、、貴方こそが神なのです。崇め讃えます。 (2月3日 21時) (レス) id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 酸性雨の1つさん» まさか私の知らぬ間に降臨していたとは……。神の名に恥じぬよう頑張りたいと思います! (2月3日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
酸性雨の1つ(プロフ) - 、、、神が此処にいますね存在してますね (2月3日 11時) (レス) @page50 id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 憂さん» 「続きが見たい」と言ってくれてとても嬉しいです!申し訳ありませんが変にダラダラと続けるよりは今区切っておきたいと思いまして…。まだ拙い文ですが読んでくださりありがとうございました。 (11月7日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - お、、終わっちゃうんですか!! できることなら続きが見たいです 間違いであってくれぇ〜 (11月7日 0時) (レス) @page50 id: fbaa8ffb84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蛸山葵 | 作成日時:2023年8月28日 23時