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関係性 ページ32

『これカンニングし放題じゃん』


「ちゃんと自分で解きなよ?
それに僕もあってる確証はないからね」


『冗談冗談、これでも数学は得意教科だから』



教師が職員会議で不在となり花京院と私だけとなったある教室。
五十日の合間に行われていた数学の小テストを消化するため放課後居残りをしていた。

問題の意味はわかるしそこまで悩まずとも解けるのだがただひたすらにテストを解くのはつらい、と言うことで花京院に話しかけ気を紛らわしていた次第だ。



『そういえば花京院の制服ってまだ前の学校のままなんだね』


「ん?ああ、まだ仕立て終わってないそうで、しばらくはこのままらしいよ」


『そっか、そっかあ』



チラリと横で私と同じように問題を解いている花京院を盗み見る。
赤みがかった髪に特徴的な前髪とチェリーを思わせるピアスに緑色の丈の長い学生服。

この見慣れた光景が変わってしまうのが寂しいやら、ここに染まっていくという点で嬉しいやら。


果たして花京院はまた長ランにするのだろうか。
なんて言うどうでもいい疑問まで生まれてきた。



『まあ似合うだろうね、花京院にならなんにでも』


「そう言ってもらえるとちょっと照れるなあ」



ここの制服といえば承太郎の着崩している姿なので普通の制服が逆に新鮮かもしれない。
いずれの楽しみにとっておこう。


テスト中だというのに少し浮かれた気持ちで再びテスト用紙にシャーペンを滑らせる。
九問目に差し掛かったところでふとあることが気になり、探り探りで口を開いた。



『前いた学校は、どんなところだった?』


「平和なところだったよ、目立った事件もないし治安もいい。
周りも自然に囲まれていて時間が経つのが遅く感じられたよ」


『うん』



質問にこたえる花京院にただ相槌を打つだけなのに妙な緊張感に包まれる。
なぜかと言えば、彼から過去の話を聞いたことは一度もないからだ。

私自身あまりいい思い出はないので何があったのかは大方予想ができる。


それでも尚なぜ傷をえぐる危険性のある行為をしようとしているのか。
その問いに対する答えは実に簡潔だ。

花京院のことを知りたいから。


別にこの想いには下心も変な意味も入っちゃあいない。
ただ単に花京院に興味があるってだけで…。

思い上がりでもお節介でもいいからなにか役に立てたらな、と。



『あのッ!』



腹をくくって緊張しながらも声を上げる。
ばっと彼の方を向くと頬を緩めている花京院が目に入った。

〃→←巨大な頭足類



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酸性雨の1つ(プロフ) - 蛸山葵さん» いえいえ、、貴方こそが神なのです。崇め讃えます。 (2月3日 21時) (レス) id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 酸性雨の1つさん» まさか私の知らぬ間に降臨していたとは……。神の名に恥じぬよう頑張りたいと思います! (2月3日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
酸性雨の1つ(プロフ) - 、、、神が此処にいますね存在してますね (2月3日 11時) (レス) @page50 id: f35602649d (このIDを非表示/違反報告)
蛸山葵(プロフ) - 憂さん» 「続きが見たい」と言ってくれてとても嬉しいです!申し訳ありませんが変にダラダラと続けるよりは今区切っておきたいと思いまして…。まだ拙い文ですが読んでくださりありがとうございました。 (11月7日 21時) (レス) id: eddcdf4797 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お、、終わっちゃうんですか!! できることなら続きが見たいです 間違いであってくれぇ〜 (11月7日 0時) (レス) @page50 id: fbaa8ffb84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蛸山葵 | 作成日時:2023年8月28日 23時

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